中国では、2026年9月に化粧品原料の同一性、原料の届出状況、輸入時の適合性確認に関する動きがありました。9月24日、中国薬品検定研究院(NIDC)は、既使用化粧品原料913種に関する補足情報について意見募集を開始しました。意見募集の締切は2026年11月25日です。ただし、今回の意見募集によって、直ちに新たなコンプライアンス期限が設定されるわけではありません。
また、化粧品原料の届出取消しや輸入化粧品の通関拒否事例も確認されており、海外ブランドおよび製造業者には、原料の登録・届出状況と輸入書類の整合性を事前に確認することが求められます。
中国化粧品原料の情報および届出状況
既使用化粧品原料913種に関する意見募集
今回、NIDCが意見募集の対象としたのは、既使用化粧品原料913種のCAS番号、化学構造、分子式および分子量に関する情報です。
この意見募集は、国家薬品監督管理局(NMPA)が公表した「既使用化粧品原料目録(IECIC)」の管理方針に基づくものであり、原料目録に含まれる情報の動的な更新・修正を目的としています。IECICの更新や中国化粧品原料規制の動向については、REACH24Hの関連解説もご覧ください。
今回の動きは、913種の新規化粧品原料を承認するものではありません。海外の原料サプライヤーおよび化粧品メーカーは、意見募集案に記載された情報を自社の原料規格書や中国での届出記録と照合し、相違がある場合には原因を確認する必要があります。必要に応じて、2026年11月25日までに意見を提出することも検討されます。
新原料の届出および届出取消し
2026年9月には、20260140~20260151の届出番号が付された12件の新化粧品原料届出が公表されました。これには、コンドロイチンナトリウム(sodium chondroitin)およびラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)粉末などが含まれます。
一方、国家薬品監督管理局(NMPA)のシステム上では、原料「芋螺肽」に関する届出(届出番号:国妆原备字20230010)が、9月18日付で取り消されたことが確認されました。この原料については、関連する届出済み化粧品も存在していました。
当該原料を使用しているブランドは、関連処方を特定したうえで、サプライヤーおよび中国の法規制担当チームに、今後必要となる対応を確認する必要があります。過去の届出番号が存在することだけでは、現在も有効な法規制上のステータスにあるとは判断できません。
今後、新しい化粧品原料を中国市場で使用する場合は、適用される届出・登録ルートや必要な資料を事前に確認することが重要です。
輸入拒否事例から見る書類上のリスク
中国当局が9月に公表した2026年8月の輸入拒否情報では、25件の化粧品が輸入を拒否されたとされています。
主な理由は以下のとおりです。
表示内容が中国の要求に適合していない
輸入貨物と提出書類の内容が一致していない
使用期限または保存期間に関する問題
証明書またはコンプライアンス関連書類の不足
包装上の不備
該当製品は、返送または廃棄の対象となりました。
中国における製品登録または届出を完了していても、すべての輸入要件が満たされるとは限りません。輸出者は、出荷前に中国語ラベル、実際の貨物内容および添付書類を照合する必要があります。
また、化粧品および原料の登録・届出については、NMPAの「化粧品登録・届出管理規定」に基づく責任も引き続き適用されます。
海外ブランド・製造業者が取るべき対応
中国化粧品コンプライアンスにおける主な課題は、原料情報、法規制上の記録および実際の輸入貨物の内容を一致させることです。
海外ブランドおよび製造業者は、以下の対応を検討する必要があります。
原料の識別情報を、サプライヤーの規格書および中国での提出記録と照合する
製品の上市、製造および供給を行う前に、新化粧品原料の届出状況を確認する
原料の法規制上のステータスに変更が生じた場合、影響を受ける処方を確認する
出荷前に、中国語ラベルおよび輸入関連書類と実際の製品内容を照合する
REACH24Hのサポート
REACH24Hは、中国化粧品の登録・届出を支援しています。サポート内容には、処方およびラベルの確認、安全性評価、申請資料の作成・提出、上市後のコンプライアンス管理などが含まれます。
