カナダ農薬登録
2026-02-03

カナダにおける農薬の種類

カナダでは、農薬は一般に有害生物防除製品(以下は農薬) と呼ばれ、有害生物の制御・予防・破壊・軽減・誘引・駆除を目的として直接的または間接的に使用される物質、有機体、および製品を指します。

カナダにおける農薬製品は、有効成分の種類に応じて主に以下の3種類に分類されています。

  1. 通常化学農薬:通常は合成化学物質を主成分とする農薬です。

  2. 生物農薬細菌・真菌・ウイルス・植物・動物・鉱物などの天然由来物質を有効成分とする農薬です。

  3. 抗菌農薬:無生命体や工業プロセス、水中・空気中の微生物(例:細菌、真菌、藻類、原生動物、ウイルスなど)及び付着生物(例:貝殻付着生物など) の制御を目的とする農薬です。

カナダ農薬法規

カナダの「有害生物防除製品法(Pest Control Products Act:PCPA)」は、有害生物防除製品の規制に関する基本的な法的枠組みを定める法律です。本法は2002年12月12日に承認され、2006年6月28日に正式施行されました。

法の規定を具体化するため、カナダ保健省(Health Canada)は「有害生物防除製品規則(Pest Control Products Regulations)」を制定し、農薬製品のコンプライアンス要件を明確にしています。

法および規則の要件に基づき、一部の免除対象製品を除き、本規則に基づく登録を受けていない農薬製品を、製造、所持、取扱い、保管、輸送、輸入、流通または使用することは禁止されています。

カナダの規制当局は、主に化学的特性、有効性、人の健康リスク、環境リスクの観点から農薬製品の審査および評価を行っています。人の健康および環境に不利な影響を及ぼすことを防止するために、製品が有効であり、かつリスクが許容可能であると判断された場合にのみ登録が承認されます。

カナダの農薬規制当局

カナダ有害生物管理局(Pest Management Regulatory Agency:PMRA) は、カナダ保健省を代表して有害生物防除製品法を所管しています。また、有害生物防除製品法に基づき、食品中の最大残留基準値(MRLs)の設定を行っています。さらに PMRA は、「農薬残留補償法」「農業・農業食品行政罰金法」などの関連法規の管理も担当しています。

カナダ農薬の登録区分および審査期間

申請の目的および必要となる資料の種類に応じて、カナダにおける農薬登録は8つの区分に分類されています。

A類

  • 新規有効成分またはIntegrated System Product(ISP)、それに関連する最終用途製品(EP)または製造使用製品( MP)

  • 既登録農薬製品の主要な新用途

  • 未登録有効成分に関する輸入MRLs

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*補足資料提出期間は含まれていません。

B類

  • 既登録有効成分を含む新規農薬製品

  • 緊急承認

  • 既存農薬製品の変更申請(例:製品化学、ラベル表示の変更など)

  • 既に評価済みの有効成分に対する輸入MRLsの追加設定

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*補足資料提出期間は含まれていません。

C類

  • データ提出を要しない製品登録および変更申請(既登録製品に基づく製品登録など、軽微なラベル表示や処方内容に関する審査が該当)

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*補足資料提出期間は含まれていません。

[1] 行政上の変更とは、登録証の譲渡や処方供給源の変更などを指します。行政的再登録とは、有効期限が切れてから12か月を経過していない登録証について、その効力を回復することを意味します。

D類

  • 特殊申請:

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*補足資料提出期間は含まれていません。

E類

  • 新たな有効成分及び既登録有効成分の新規用途に関する試験許可

  • カナダ国内での研究実施を目的とする試験通報

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*補足資料提出期間は含まれていません。

F類

  • 通知による既登録農薬製品の登録による変更

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*補足資料提出期間は含まれていません。

L類

  • 他の登録者が提出したデータを引用することにより、申請者が製品の登録または変更を申請すること(有効成分、中間体および最終製剤の新たな供給源を含む)

  • マイナー用途に基づく独占的使用保護期間の延長申請

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*補足資料提出期間は含まれていません。

P類

  • 申請前コンサルティング

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カナダ農薬登録の申請主体

カナダでは、農薬製品の新規登録については、原則としていかなる者でも申請することが可能です。ただし、カナダ国外の企業が申請を行う場合には、カナダ国内に所在する個人または機関を代理人として指定する必要があります。この代理人は、農薬登録業務を実施するとともに、当該国外企業を代表して申請に関連する手続きを対応する必要があります。

農薬製品登録及び審査の流れ

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データ補償

独占使用データ

以下のデータは独占保護データに該当します。

1)新規有効成分の登録を支持するために申請者が提出したデータ
2)新規有効成分を含む新製品の登録を支持するために申請者が提出したデータ
3)製品に新たに追加される物質または新規化合物(すなわち、既登録の農薬製品に含まれていない物質または化合物)の登録のために申請者が提出したデータ

独占使用データは、当該製品の登録承認日から10年間の独占的データ保護期間が付与されます。また、マイナー用途が3件追加されるごとに保護期間は1年延長され、最長で15年まで延長されます。この保護期間中に、当該独占データを引用してカナダの有害生物防除製品の登録を申請する場合は、元のデータ保有者からの許可を取得する必要があります。

データ補償

新規登録または変更登録のために初めて提出されたデータは、提出日から12年間、データ補償保護期間の対象となります。この期間中に当該データを引用する場合、データ保有者との協議を行い、書面による合意書を当局へ提出する必要があります。

データ提出から12年を経過した後は、当該データを無償で引用することが可能となります。

当社サービス

  • カナダ農薬原体登録

  • カナダ農薬製剤登録

  • カナダ新たな有効成分登録

  • カナダ・米国登録に向けたデータ協同戦略立案

  • カナダ国内の年間代理人サービス

  • データ評価/ギャップ分析/データ免除可否分析

  • データ補償戦略の策定およびデータ保有者との交渉支援

  • カナダ農薬法規および登録実務トレーニング

当社の強み

豊富な実業経験

長年にわたり、EU、米国、カナダ、オーストラリア、ブラジルなどOECD加盟国・地域における農薬管理法規を継続的に研究してきました。当社は、グローバル農薬規制対応および技術コンサルティングサービスの実業経験に基づき、企業のグローバル市場展開および登録戦略を支援し、登録コストの削減と登録期間の短縮の実現をサポートいたします。

高い技術力
分析化学、化学工学、生物学、毒性学、環境科学などの専門分野を背景とする技術者から成る専門チームを擁し、技術的難易度の高いプロジェクトにも強力な技術支援を提供いたします。

高い国際対応力
英語、中国語、日本語、韓国語、ドイツ語など複数言語に対応可能なカスタマーサービス体制を整備しており、国際的な顧客ニーズに対して効率的に対応いたします。

優れた試験機関リソース
国内外の多数の優れたGLP試験機関と連携し、企業のニーズに応じた専門的かつ効率的な試験計画の設計を行い、高品質な試験サービスの提供を支援いたします。


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