GreenScreen認証™
GreenScreen認証™(GreenScreen Certified™)は、独立した非営利の認証基準機関であるCPA(Clean Production Action)によって創設された製品認証であり、複数の業界にわたる製品を対象としております。各製品のGreenScreen認証基準の策定には、認証基準が包括的で予測可能かつ実用的なものとなるよう、あらゆる分野の政府・非政府組織や技術専門家が参加しています。
(画像出典:GreenScreen認証基準)
GreenScreen認証™は、ブランドがグリーンケミストリーへの志向および要件を明確に示すことを可能にし、この認証を取得することで、当該製品にPFASやその他の高懸念化学物質が含まれていないことを示します。製品製造業者は、GreenScreen認証基準を活用して、PFASおよびその他の高懸念化学物質を含まない製品を設計・推進することが可能です。
GreenScreen認証™は、ブランド、調達者、政府および非政府組織から広く信頼されている環境配慮型製品のエコラベルです。化学物質のカテゴリーを制限し、GreenScreen® for Safer Chemicalsを用いた包括的な成分評価を通じて、不適切な代替物の使用を回避します。
現在、GreenScreen認証™は以下の7業界における製品を対象に、認証基準を策定しております:
製造業における洗浄剤および脱脂剤
消火用泡消火剤
再使用可能な食品包装、食品サービス用品および調理器具
使い捨て食品サービス用品および感熱紙
家具および繊維製品
医療用品および医療機器
繊維化学品
GreenScreen認証基準の適用範囲
製造業における洗浄剤および脱脂剤認証基準
適用範囲:製造工程において使用される洗浄剤および脱脂剤の評価に用いられます。部品、筐体、材料の直接洗浄や、操作・保守中に製造機械を洗浄するための化学品が含まれます。その基準は主に電子製造業を対象とし、他の産業用途における洗浄剤および脱脂剤にも適用されます。
本基準には、以下の製品を含みませんが、これらに限定されません:
離型剤
製造プロセス以外(実験室、オフィスの清掃など製造と無関係な作業)に使用される洗浄剤および脱脂剤
接着促進のための表面処理剤
消火用泡消火剤認証基準
適用範囲:2種類の消火用水添加剤、すなわち泡消火剤濃縮液および湿潤剤の評価に適用されます。これらの添加剤は、NFPAにおけるAおよび/またはBクラス火災の抑制に使用されます。
消火用泡消火剤認証基準の対象製品リは、以下を含みますが、これらに限定されません:
NFPAで定義されるBクラス火災に適用される泡消火剤濃縮液
NFPAで定義されるAクラス火災に適用される泡消火剤濃縮液
Aおよび/またはBクラスを含む多くの火災に適用される泡消火剤濃縮液
NFPAで定義されるAおよびBクラス火災に適用される湿潤剤
NFPAで定義されるAクラス火災に適用される湿潤剤
Aおよび/またはBクラスを含む多くの火災に適用される湿潤剤
再使用可能な食品包装、食品サービス用品および調理器具認証基準
適用範囲:家庭用、業務用、商業用を含む以下の再使用可能製品タイプに適用されます:
1.再使用可能な食品サービス用品、食品保存容器、食品包装(一次・二次包装)、および1種以上の材料から成る調理器具。以下を含みますが、これらに限定されません:
ガラス(ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラスなど。ただし板ガラスは除く)
セラミック(ボーンチャイナ、砂岩、陶器、磁器など)
金属(ステンレス鋼、アルミニウムなど)
プラスチック(ポリプロピレン、ポリエチレン、PET、アクリル、シリコン、ゴム、PLAなどの原料、生物由来、リサイクルのポリマーおよび共重合体)
繊維またはその他のバイオ素材(木材、竹、コルク、またはこれらの複合材料など)
2.再使用可能な食品サービス用品、保存容器、食品包装または調理器具の製造に使用される材料(基材、コーティング、フィルム、ライナー、印刷インキ、接着剤、糊、ワックス、油を含みますが、これらに限定されません)
使い捨て食品サービス用品および感熱紙認証基準
適用範囲:
堆肥化可能またはリサイクル可能な使い捨て食品サービス用品
感熱紙(レシートなど)
堆肥化可能またはリサイクル可能な使い捨て食品サービス用品に使用される材料(コーティングされた紙板、コーティング剤など)
本基準の適用範囲外となる製品には、以下が含まれますが、これらに限定されません:
買い物袋
パッケージ済み食品製品(食料品など)
家具および織物認証基準
適用範囲:
家具(デスク、椅子、アクセサリー、カスタム家具、カーテン、壁面装飾、マットレスなど屋内外で使用される商業用および家庭用家具を含みますがこれらに限定されません)
家具製品に使用される材料または部品(コーティングなど)
あらゆるタイプの完成品(家具、家庭用繊維製品、衣類、履物、インテリア装飾、カーテン、壁面装飾など)に使用される織物
織物に使用される材料(繊維、糸など)
医療用品&機器認証基準
適用範囲:
同基準は、医療分野で使用されるさまざまな製品を評価するためのものです。以下を含みますが、これらに限定されません:
米国食品医薬品局(FDA)により分類されるクラスIまたはクラスIIの医療機器:クラスIはリスクの低い医療機器(便器、検査用手袋など)、クラスIIは中程度のリスクの医療機器(カテーテル、血圧計カフ、外科用手袋など)です
医療機器のアクセサリー(輸液ポンプを支えるスタンドなど、親機能を補助する付属品)
耐久性のある医療機器(松葉杖、病院用ベッド、輸液ポンプおよびその付属品、車椅子など)
消耗品の医療用品(包帯、ガーゼ、家庭用医療品、糖尿病関連用品など)
上記機器に使用される材料(コーティングなど)または部品
同基準の適用範囲外となる製品には以下が含まれますが、これらに限定されません:
医薬品(経口薬、注射薬など)
米国FDAによるクラスIIIの医療機器
繊維化学品認証基準
適用範囲:
繊維の製造工程で使用される化学処方および材料(繊維、糸、生地、衣類の製造・加工・仕上げ工程など)
織物処理製品(防汚性/抗汚性、撥水性または潤滑性を付与するアフタートリートメント製品を含む。耐久性撥水剤(Durable Water Repellents))
繊維製品のアフターケア用クリーニング製品(屋内外の家具、家庭用繊維製品、衣類、履物に使用される繊維など)
GreenScreen認証™の等級と認証要件
繊維化学品を例にすると、GreenScreen認証™にはブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナの4つの等級があり、等級が上がるごとに認証要件も厳しくなります。
分類 | 要件 | ブロンズ | シルバー | ゴールド | プラチナ |
1. 製品情報 | (1) 添加剤リスト | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ |
(2) 化学物質リスト(以下を含む): | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | |
2.GreenScreen ハザード評価 | GreenScreen List Translator™ を使用して以下を特定: | ✓ | ✓ | ✓ | |
GreenScreen® for Safer Chemicals を使用して以下を評価: | ✓ | ✓ | |||
全ての該当化学物質はGreenScreen List Translator™ 評価でLT-1を取得していないこと。 | ✓ | ✓ | ✓ | ||
評価された化学物質はGreenScreen Benchmark-1 評価を取得していないこと。 | ※公開されるGreenScreen評価結果がある場合は、それを優先して使用。 | ✓ | ✓ | ||
評価された化学物質はGreenScreen Benchmark-1、Benchmark-2、Benchmark-2DG または Benchmark-2P の評価を取得していないこと。 | ✓ | ✓ | |||
3. 制限物質リスト(RSL) | 該当する製品の制限物質リスト(RSL)の要求事項と閾値を満たすこと。 | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ |
4. 製品分析試験 | 製品の分析試験要件(フッ素含有量)を満たすこと。 | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ |
繊維化学品と同様に、その他の業界製品における認証基準にも3~4つの等級があり、等級が高くなるにつれて認証要件も増加します。製品特性により、制限物質リスト、製品レベルでの分析試験項目等に違いが生じます。詳細な資料要件については、REACH24Hまでお問い合わせください。
GreenScreen認証™のプロセス
申請者はGreenScreen Certified公式サイトで登録を行います。
REACH24Hに連絡し、製品審査プロセスを開始します。
REACH24Hは製品が認証対象範囲内であるかを確認します。
REACH24Hは基準に基づいて製品を審査し、完全な製品審査報告書を作成します。
REACH24Hは製品審査報告書をCPAに提出します。
CPAは支払い確認後に認証審査を実施します。
REACH24Hまたは申請者は、審査意見に基づき追加情報を補足します。
CPAは認証結果を申請者に通知します。
申請者はCPAとライセンス契約を締結します。
CPAは公式ウェブサイトに認証製品を掲載し、申請者に認証製品証明書を送付します。
当社のサービス
REACH24Hは、CPAに承認されたGreenScreen®公式認定プロファイラー(Licensed GreenScreen® Profiler)として、GreenScreen物質評価と製品認証の代行サービスを提供しています。
製造業における洗浄剤および脱脂剤
消火用泡消火剤
再使用可能な食品包装、食品サービス用品および調理器具
使い捨て食品サービス用品および感熱紙
家具および繊維製品
医療用品および医療機器
繊維化学品
REACH24Hは、アジア初、かつ現在唯一の権威ある認定を受けたGreenScreen評価機関として、REACH24Hはお客様に対し、認証基準で求められるGreenScreen List Translator™によるスクリーニングおよびGreenScreen® for Safer Chemicalsによる評価サービスを提供いたします。
認証基準で求められる製品レベルでの分析試験について、REACH24Hは試験監理サービスを提供いたします。
サプライチェーンに積極的に関与し、上流および下流のパートナーと連携して、認証取得に必要な情報の取得をサポートいたします。
お客様の特定ニーズに対応するカスタマイズサービスも提供いたします。
当社の強み
強い技術力:薬学、化学、環境、動物医学などのバックグラウンドを持つ専門者、毒物学者が在籍しています。
評価経験:化学原料や各種製品の危険有害性評価において、長年にわたり豊富な経験を蓄積してきました。
幅広い業界への対応:現在、建設、繊維、電子、食品など、多くの分野の製品の認証が可能であり、今後、より多くの分野へ認証サービスを拡大していきます。
グローバルな対応力:英語、日本語、中国語など多言語の担当者を配置し、海外のお客様にも効率的にサービスを提供できます。
GreenScreen認証に関するよくある質問
Q1:GreenScreen認証の取得にはどのくらい期間がかかりますか?
想定される期間は1~4か月であり、これは認証レベル、GreenScreen Certified®評価者への情報提出前の準備状況、及び評価者による審査に必要な時間によって異なります。
Q2:GreenScreen認証の取得に必要な費用はいくらですか?
GreenScreen認証の費用は、主に以下の要因によって決まります:
認証レベル(例:ブロンズレベルおよびシルバーレベルの認証は、ゴールドまたはプラチナレベルよりも必要な時間と費用が少なくなります)
製品中に含まれる化学物質の数
評価対象となる製品の数
GreenScreen Certified®評価者が請求する費用
※GreenScreen製品認証に関する詳細なお見積りについては、REACH24Hにお問い合わせください。
Q3:GreenScreen Certified®認証マーク付きの製品には分析試験が必要ですか?
はい。すべてのGreenScreen認証基準ではPFAS分析試験が求められています。さらに、ほとんどのGreenScreen認証基準には複数の特定の分析試験項目が含まれています。
PFAS(有機フッ素化合物): GreenScreen認証基準では、総フッ素含有(TF)試験によりPFASの検出を行います。
従来の試験方法(一般的に40種類未満の既知PFASを対象)とは異なり、総フッ素含有試験では全てのフッ素含有化合物を検出可能で、約12,000種類のPFAS化学物質をカバーします。最終製品中のPFASの有無を確認することが可能です。各認証基準により、許可される総フッ素の閾値は異なります。
過去5年間、市場および規制の要求に応えるため、PFAS分析手法や技術は急速に進化してきました。GreenScreenのすべての製品認証基準は、科学や市場の変化に合わせて定期的に改訂されており、PFAS試験に関する要件も常に更新されています。
製品カテゴリの特に注意すべきハザードおよび暴露経路を考慮し、特定の分析試験項目が定められています。
認証基準では、化学成分試験、化学的移行試験、または製品レベルの毒性試験が求められる場合があります。たとえば、消防用泡沫剤については、水路に直接排出されることが多いため、製品レベルの水生毒性試験が必要です。
※必要な分析試験に関する詳細情報については、REACH24Hまでお問い合わせください。
Q4:GreenScreen認証では現地監査が必要ですか?
必要がありません。ただし、製品がすべてのリストおよび閾値要件を満たすことを確認するために、第三者GreenScreen認証審査員またはCPAが、申請者のサプライヤーに直接連絡を取り、必要な機密情報を取得する場合があります。
Q5:GreenScreen認証の有効期間はどのくらいですか?
GreenScreen認証証明書の有効期間は最長5年間で、参照する認証基準の有効期間と一致します。期間満了後は、再度審査を受けることで認証の継続が可能です。ハザード情報、規制環境、より安全な技術の進展に伴い、認証基準は5年ごとに改訂され、「より安全」な化学品戦略の実践を継続的に強化しています。
また、有効期間中は毎年の更新が必要で、製品が認証時の元の処方と一致することを確認し、すべての認証製品および材料がGreenScreen認証基準を満たすることを保証します。
Q6:GreenScreen認証結果に疑義がある場合はどうすればいいですか?
GreenScreen認証には、異議申立および不服申立の手続きが設けられています。詳細はREACH24Hにお問い合わせください。
Q7:事前に製品がGreenScreen認証を取得可能かどうかを確認できますか?
はい。認証基準はすべて一般に公開されており、申請者は事前に製品をスクリーニングすることで、所望の認証レベルを達成できるかどうかを把握できます。CPAは、各GreenScreen認証基準の内容を事前に把握しておくようすすめています。
まず、CPAに必要な化学品リストを提供できるかどうかを確認してください。次に、制限物質リストを確認し、製品にそのリストに記載されている化学物質が含まれていないかを確認します。これらの化学物質が含まれている場合、認証要件を満たさない可能性があります。
シルバーまたはそれ以上の認証を目指す場合、PharosまたはToxnotを使用して、製品に含まれる化学物質のList Translatorスコアと公開されているBenchmarkスコアを調べ、製品が認証要件を満たさない原因となるLT-1またはBenchmark-1がないかどうかを確認することを勧めます。
最後に、既存の分析試験データがある場合は、そのデータを使用して製品が基準で定められた要件を満たしているかをご確認ください。
REACH24Hにご相談いただければ、製品の事前スクリーニングをサポートし、認証取得の可能性を判断いたします。
Q8:米国環境保護庁(USEPA)の安全な化学成分リストに記載された成分を使用すると、GreenScreen認証プロセスは簡素化されますか?
はい。安全化学品成分リスト(SCIL)は、今後すべての認証基準に導入される予定です。ゴールド認証においては、SCILに掲載されているすべての化学物質は、GreenScreen for Safer Chemicalsによる物質評価が不要となります。