規制概要
「有害物質および新生物法（HSNO）」は、1996年にニュージーランド環境保護庁（EPA）によって制定され、ニュージーランドにおける有害化学物質の管理を目的としています。同規制は、輸入、生産、使用、輸送、保管、廃棄処理などの各段階を対象とします。2017年12月1日の改正により、HSNOに基づく職場における危険物質の規制は、「職場の健康および安全に関する法律（Health and Safety at Work Act 2015）」に基づく規制へと移行しました。
企業の義務および対応戦略
申請主体
ニュージーランド国内の輸入業者
ニュージーランド国内の製造業者
適用範囲
ニュージーランドHSNOは、以下の種類の有害化学物質、混合物、または製品の輸入、生産、使用、輸送、保管、廃棄処理に適用されます。
爆発性（花火を含む）
可燃性
酸化性（燃焼を促進）
腐食性
急性または慢性毒性（人体への毒性）
生物蓄積の有無にかかわらず生態毒性を持つもの（直接的に生物を殺す、または環境で蓄積して生物を殺すもの）
空気または水と接触すると有害物質を生成するもの
以下の免除された有害化学物質は含まない：
認可不要の研究室で使用される有害物質
放射性物質（国際連合危険物輸送勧告7類に分類され、HSNOの管轄外のもの。ただし、可燃性、爆発性、腐食性、酸化性、毒性、生態毒性を有する場合は適用対象）
医薬品
食品
感染性物質（国際連合危険物輸送勧告6類に分類されるもの）
非有害物質
監督機関
ニュージーランド環境省（Ministry of Environment）
ニュージーランド環境保護庁（Environmental Protection Authority）
義務および責任
ニュージーランド国内で有害化学物質を含む製品を輸入、製造、使用する前に、HSNOの承認を取得し、該当する承認コードを取得する必要があります。承認の種類には、単一標準承認（Single Standard）とグループ標準承認（Group Standard） があります。製品の用途、成分、および危険分類に基づき、EPAデータベースで該当する承認コードを検索できます。製品の危険分類は、ニュージーランドGHS基準およびHSNO分類基準に従う必要があります。
1. 既存の承認コードを持つ製品に、新たな有害化学物質（ニュージーランド化学物質インベントリ（NZIoC）に未記載の物質）が含まれる場合、初回の輸入・生産時に、ニュージーランドEPAに届出を行う必要があります。EPAは届出申請を審査し、15営業日以内に届出確認書を発行 し、その物質をNZIoCに登録します。
*NZIoCは、ニュージーランド化学物質インベントリであり、2006年6月30日以降にニュージーランド国内で輸入または製造された化学物質を収録して、有害化学物質および自主的に登録された無害化学物質を含みます。
2. 既存の承認コードに該当しない製品の場合、改めて承認申請を提出する必要があります。
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