著者:REACH24H食品コンプライアンスチーム
更新日:2026年7月
米国の連邦食品・医薬品・化粧品法(FD&C Act)第413条(21 U.S.C. 350b)に基づき、新規栄養成分(New Dietary Ingredient:NDI)を含む栄養補助食品の製造業者または販売業者は、当該製品を米国の州際通商に導入する少なくとも75日前までに、米国食品医薬品局(FDA)へ市販前新規栄養成分通知(New Dietary Ingredient Notification:NDIN)を提出しなければなりません。必要な届出を行わない場合、当該製品は不良食品(adulterated)とみなされ、上市の差止め、回収その他のコンプライアンスリスクにつながる可能性があります。
REACH24Hは、申請前評価、技術資料の準備、安全性評価、FDAへの提出、提出後の照会対応までを一貫して支援する米国FDA NDI届出サービスを提供しています。植物抽出物、発酵由来成分、プロバイオティクス、微生物由来原料など、さまざまな新規栄養成分について、米国市場への適法な参入をサポートします。
米国FDAにおける新規栄養成分(NDI)と新規栄養成分通知(NDIN)とは
新規栄養成分(NDI)とは
FD&C Act法第201(ff)(1)条では、栄養成分を次の6カテゴリーに分類しています。
1994年10月15日より前に、栄養補助食品の成分として米国市場で販売されていなかった成分は、通常、新規栄養成分(NDI)に該当します。FDAは具体的な物質の同一性に基づいて判断するため、原料の由来、製造工程または規格が異なる場合には、それぞれ別個のNDIと判断される可能性があります。
NDINの届出義務と免除
NDIを含む栄養補助食品については、米国の州際通商に導入する少なくとも75日前までにNDINを提出する必要があります。提出しない場合、当該製品は不良食品とみなされます(21 U.S.C. 342(f)(1)(B))。
次の2つの条件を満たす場合、NDINの届出義務が免除されます。
当該栄養成分がすでに食品供給に存在し、食品として使用されていること(例えば、GRASとして適法に食品供給へ導入されている場合)
栄養成分として使用する際に化学修飾されていないこと
ただし、NDINの届出義務が免除される場合でも、不良食品に関する基準は引き続き適用されます。栄養補助食品におけるNDIの摂取量が、食品用途で想定されるばく露量を大幅に上回る場合には、追加の安全性評価が必要です。企業は、免除要件への形式的な適合だけでなく、免除後に残る実質的な安全性リスクも慎重に評価する必要があります。
NDIN届出の対象となる企業
FDA NDINとGRASの違い
同一の物質について、NDINとGRASのどちらを選択すべきか判断が必要となる場合があります。主な違いは次のとおりです。
ルート選択の考え方
栄養補助食品のみに使用する予定の物質は、NDINルートを優先的に検討します。
一般食品と栄養補助食品の双方での使用を予定する場合は、GRASとNDINを組み合わせた申請戦略を総合的に評価することが推奨されます。
NDIN免除を主張できるかどうかは、物質の由来、化学修飾の有無および食品供給における使用実績を踏まえて判断する必要があります。
FDA NDIの同一性確認:届出成功を左右する重要事項
FDAはNDINの審査において、まず物質の同一性(Identity)を重点的に確認します。同一性に関する情報が不十分であることは、FDAから照会や異議が示される主な原因の一つです。
同一性確認に必要な主な要素
1. 一般名称および化学的記述(CAS番号、分子式、構造式)
2. 植物由来成分については、ラテン名(二名法)に命名者記号を付記した完全な表記を使用し、略記は認められない。
3. 使用部位の厳密な特定(例えば果実抽出物である場合、葉、根、枝など他の部位が混入してはなりません)
4. 原料から最終製品までの完全な製造工程情報(工程フロー図、操作条件および主要パラメータを含む)
5. 特性成分の特定および定量方法(バリデーション済みの定量分析法を確立する必要があります)
6. 規格およびロット分析データ(少なくとも3ロット分の成分分析報告書)
7. 安定性データ(通常、少なくとも3ロット分の加速試験または長期安定性試験データが推奨されます)
同一性確認でよく見られる不備
植物抽出物、発酵生成物、混合物などの非精製物質については、同一性確認の要求水準がさらに高くなります。そのため、企業はプロジェクト開始時点で物質の同一性確認を完了し、その後に安全性評価へ進むことが重要です。
米国FDA NDI届出に必要な資料
21 CFR 190.6およびFDAの関連要件に基づき、NDIN申請資料には通常、以下の書類が含まれます。
毒性試験の要求
NDINには、中国やEUの制度のように「必ず実施すべき試験」を一律に定めた固定的なリストはありません。代わりに、企業は、届出対象の栄養補助食品が「合理的に安全であると予想される」ことを裏付ける証拠を提出する必要があります。実務上は、次の点を考慮します。
JECFAやEFSAの評価報告書など、十分な国際的安全性評価データが存在し、届出物質との同一性を適切に説明できる場合は、すべての試験を新たに実施せず、公開文献を引用できる可能性があります。
主要なデータギャップを補う試験としては、亜慢性毒性試験(28日または90日)や遺伝毒性試験(Ames試験+in vitro染色体異常試験/小核試験)などが一般的です。
in vitro遺伝毒性試験で陽性結果が得られた一方、in vivo試験がすべて陰性である場合は、総合的な論証が必要です。
FDA NDINの届出プロセス、期間および費用
FDA NDINの届出プロセス
期間
プロジェクト開始からFDAの確認書簡を取得するまでの標準的な期間は、新たな毒性試験を実施しない場合、通常6~8か月です。90日間の亜慢性毒性試験を新たに実施する必要がある場合は、全体で12~18か月程度に延長される可能性があります。
費用
具体的な費用は、製品の種類、データギャップの状況および希望する提出時期を踏まえて個別に評価することが推奨されます。
REACH24Hの米国FDA NDIN届出サービス
申請前評価:NDI該当性判断、医薬品除外条項に関するリスク評価、NDIN届出の必要性評価
申請全体の支援:申請資料の作成、安全性評価・論証、FDAへの提出、FDAからの照会・異議への対応
個別コンプライアンス戦略:GRASとNDINを組み合わせた申請戦略、自主的なNDIN届出戦略、遺伝子組換え微生物(GMM)由来物質に関する個別論証
毒性試験データギャップ分析:公開文献および国際的な安全性評価データに基づき、不足する毒性データを特定し、追加試験計画を策定
REACH24Hの実績と強み
REACH24Hは、これまで世界1,000社以上に食品コンプライアンス技術サービスを提供しております。植物抽出物、発酵由来成分、プロバイオティクス、微生物由来原料など、幅広いNDIN関連案件について、規制評価および申請資料作成を支援しています。
チームには、中国毒理学会認定毒性学者(DCST)、米国認定毒性学者(DABT)および欧州登録毒性学者(ERT)が在籍しており、データブリッジング、データギャップ分析および安全性論証に関する実務経験を有しています。中日英対応技術チームが、英語によるNDIN申請資料を直接作成し、FDAとの技術的なコミュニケーションおよび照会対応を一貫して支援します。
中国、EU、米国など主要市場の規制制度に精通しており、毒性評価、物質調査、ラベルレビューおよび申請資料作成に関する横断的な対応力を備えています。各市場の申請要件を踏まえた連携型コンプライアンス戦略も提供できます。
