海外化粧品の日本市場参入・規制対応|輸入・製造販売業許可・医薬部外品申請

海外化粧品の日本市場参入・規制対応|輸入・製造販売業許可・医薬部外品申請

2026-08-26
日本は中国、米国に次ぐ世界第 3 位のビューティー市場です。海外の化粧品メーカーにとって、日本市場への進出は重要な選択肢の一つとなっています。

日本の化粧品規制制度には独自の仕組みがあり、製品カテゴリーによって必要となる手続きや対応の難易度が大きく異なります。日本市場への参入を検討する際、まず確認すべきなのは、対象製品が化粧品に該当するのか、それとも医薬部外品に該当するのかという点です。この2つでは、市場参入までの手続きが異なります。

製品区分の判定完了後、処方内容・生産体制・日本での販売スキームに合わせ、日本側の製造販売業者の選定、製品届出または承認手続き、海外製造業者に関する届出、日本向け成分表示名称の取得、ラベル作成、広告表現チェックなどの作業を順次進める必要があります。

REACH24Hでは、製品カテゴリー、処方、想定する効能、製造形態、日本国内での販売体制などを踏まえ、ブランド企業、メーカー、OEM/ODM企業、輸入者、販売事業者に対し、適切な日本市場参入ルートの評価から上市後の継続的な規制対応まで支援しています。

日本へ化粧品を輸出する場合、製品登録は必要か?

日本市場へ輸出されるすべての化粧品について、品目ごとの承認申請が必要になるわけではありません。日本の「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(薬機法、PMD Act)では、化粧品と医薬部外品について、それぞれ異なる市場参入要件が定められています。

通常の化粧品については、「化粧品基準」に適合している場合、医薬部外品のように品目ごとの製造販売承認を取得する必要はありません。ただし、製品承認が不要であることは、そのまま輸入・販売できるという意味ではありません。日本国内でどの事業者が製品の責任を負う製造販売業者となるかを確認し、必要となる製造販売届出や外国製造業者に関する届出などを行うとともに、処方、表示、広告が日本の規制要件に適合していることを確認する必要があります。

一方、医薬部外品には別の市場参入ルートが適用され、原則として品目ごとの製造販売承認を取得する必要があります。

化粧品・医薬部外品の日本市場参入ルート

市場参入に関する項目

化粧品

医薬部外品

品目ごとの承認

原則不要。ただし「化粧品基準」への適合が必要です

原則必要です

上市前の手続き

製造販売届出など

製造販売承認申請

日本側の責任事業者

該当する製造販売業許可を有する事業者が必要です

該当する製造販売業許可を有する事業者が必要です

海外の製造事業者

必要に応じて外国製造業者に関する届出(C73)などを行います

医薬部外品に関する制度に基づき、必要な手続きを確認します

上市前の主な確認事項

処方、製造販売業者、製品届出、表示、広告

申請ルート、技術資料、試験、製造販売承認

日本の化粧品・医薬部外品に関する法規制と所管機関

日本の化粧品および医薬部外品は、薬機法を中心に、「化粧品基準」「化粧品の効能の範囲」、医薬部外品の製造販売承認に関する各種基準・通知のほか、表示や広告に関する要件などによって規制されています。

機関

主な役割

厚生労働省(MHLW)

薬機法に関連する政策、基準、通知等の策定・公表および行政管理を行います。

独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)

医薬部外品の一部の技術審査や、外国製造業者に関連する手続きなどを担当します。

都道府県等の所管部署

権限に応じて、日本国内事業者の製造販売業許可、製造業許可等に関する業務を担当します。

日本化粧品工業会(JCIA)

政府規制機関ではなく業界団体です。化粧品の成分表示名称体系の整備や、広告等に関する業界自主基準の策定などを行っています。

化粧品と医薬部外品の区分基準

中国、EU、米国などで通常の化粧品として販売されている製品であっても、日本で必ず同じカテゴリーに分類されるとは限りません。日本では薬機法上の定義に基づき、製品の使用目的、作用、処方、使用方法、想定する効能・効果の表示などを総合的に確認し、化粧品または医薬部外品のいずれに該当するかを判断する必要があります。

日本における「化粧品」とは

薬機法では、化粧品は、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、または皮膚若しくは毛髪を健やかに保つことを目的として、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されるもので、人体に対する作用が緩和なものとされています。一方、疾病の診断、治療または予防などを目的とするものや、医薬部外品に該当するものは、この意味での化粧品には含まれません。

スキンケア、メイクアップ、洗浄、ヘアケア、ボディケアなどの製品は化粧品に該当する可能性がありますが、最終的な分類は個々の製品について確認する必要があります。

日本における「医薬部外品」とは

医薬部外品も、人体に対する作用が緩和な製品ですが、薬機法において、化粧品とは異なる使用目的や製品カテゴリーが定められています。

法令上の用途には、口臭・体臭の防止、あせも・ただれ等の防止、脱毛の防止、育毛または除毛などのほか、法令で定められた有害生物の防除を目的とするものや、厚生労働大臣が指定する製品などがあります。

したがって、医薬部外品は単に「化粧品より効果が強い製品」という位置づけではなく、日本の薬機法上、化粧品とは独立した規制カテゴリーです。

化粧品と医薬部外品の主な違い

判断項目

化粧品

医薬部外品

基本的な位置づけ

身体の清潔、美化、容貌の変化、皮膚・毛髪を健やかに保つことなどを目的とします

法令で定められた、または指定された特定の用途を有します

人体への作用

緩和

緩和

主な判断ポイント

使用目的、製品の作用、化粧品として認められる効能表現

特定の用途、処方、有効成分、予定する効能・効果

効能表現

化粧品として認められる効能の範囲および広告規制に適合する必要があります

医薬部外品のカテゴリーおよび承認された内容に基づいて判断します

代表的な製品

一般的なスキンケア、メイクアップ、洗浄、ヘアケア製品など

美白、ニキビ防止、脱毛防止、育毛、制汗・防臭、染毛など特定の効能を有する製品

企業が最初に確認すべき事項

化粧品として上市できるか

医薬部外品の製造販売承認申請が必要か

日本市場への化粧品参入プロセス

日本の化粧品市場への参入は、一度「登録」を行えば完了するというものではありません。通常は、製品区分、処方、日本側の製造販売業者、製品手続き、表示、広告など、複数の項目を順番に整理していく必要があります。

1.製品区分・市場参入ルートの確認

まず、製品が化粧品、医薬部外品、またはその他の規制カテゴリーに該当する可能性があるかを確認します。

製品区分によって、製造販売承認の要否、処方要件、日本側の製造販売業者、必要な技術資料、使用できる効能・効果表現などが異なります。

2.処方・成分のコンプライアンス確認

化粧品は、「化粧品基準」などの要求事項に適合する必要があります。日本では、配合禁止・制限成分、防腐剤、紫外線吸収剤などについてそれぞれ要件が定められており、製造販売業者は使用する成分および製品の安全性を確認し、必要な資料を適切に保管する必要があります。

また、製品に全成分表示を行う際には、適切な日本の化粧品成分表示名称を使用する必要があります。

3.日本側製造販売業者および許可要件の確認

日本では、必要な製造販売業許可を有する事業者が、製品を日本市場に出荷する責任主体である製造販売業者となります。

日本国内で実際の製造、包装、表示・ラベル貼付、保管などを行う場合は、具体的な業務内容に応じて、製造所に関する許可等の要否も確認する必要があります。

海外で製造した化粧品を日本へ輸入する場合は、実際の製造・輸入形態に応じて、化粧品外国製造販売(製造)業者届(C73)などの手続きも必要となります。C73は、日本へ輸入する化粧品の海外製造事業者に関する情報を PMDA へ届け出る手続きです。

4.化粧品の上市前届出・医薬部外品の製造販売承認

化粧品:通常の化粧品については、品目ごとの製造販売承認は原則として必要ありません。ただし、日本市場へ正式に製品を出荷する前に、日本側の製造販売業者が必要な製造販売届出を行う必要があります。

医薬部外品:医薬部外品は、原則として品目ごとの製造販売承認が必要です。製品カテゴリー、有効成分、剤形、処方、すでに保有している技術資料などによって具体的な申請要件が異なるため、通常はまず製品の事前評価を行った上で、必要資料と試験方針を決定します。

5.日本の成分表示名称の確認・ラベルレビュー

「日本語INCI」と日本の化粧品成分表示名称

日本の化粧品には全成分表示が必要であり、日本で使用可能な適切な化粧品成分表示名称を使用する必要があります。

企業間では、これを「日本語INCI」などと呼ぶ場合がありますが、厳密には、日本の化粧品成分表示名称はINCI名をそのまま日本語に翻訳したものではありません。日本化粧品工業会(JCIA)は、化粧品の全成分表示に使用する成分表示名称の体系を整備し、表示名称リストを提供しています。

対象原料について使用可能な日本の表示名称がない場合は、新たな表示名称の作成申込みが必要かどうかを確認する必要があります。

日本化粧品のラベルレビュー

薬機法では、化粧品について必要な表示事項が定められています。製造販売業者の氏名または名称および住所、販売名、製造番号または製造記号、成分名称、一定の条件に該当する場合の使用期限などを適切に表示する必要があります。

そのため、海外企業が既存のパッケージを単純に日本語へ翻訳するだけでは、必ずしも日本の表示要件を満たすことにはなりません。日本の現行規制に基づき、ラベル全体の構成や表現を改めて確認する必要があります。

6.広告・効能表現の確認と上市後コンプライアンス

日本の化粧品および医薬部外品の広告は、薬機法および関連する広告規制・自主基準を遵守する必要があります。

化粧品については、日本で認められている「化粧品の効能の範囲」に沿って広告表現を確認する必要があります。

医薬部外品については、製品ごとの承認内容を踏まえて、使用できる効能・効果表現を判断します。

化粧品の日本進出に必要な資料

具体的な必要資料は、製品が化粧品か医薬部外品か、また実際の製造・輸入形態によって異なります。

化粧品で主に必要となる資料

  • 製品処方および成分情報

  • 製品の上市前届出に関する資料

  • 外国製造業者および製造所に関する情報

  • 製品の品質・安全性を裏付ける資料

  • 日本語ラベルおよび全成分表示に関する資料

  • 広告および効能表現を裏付ける資料

化粧品は通常、品目ごとの製造販売承認を必要としませんが、企業は必要となる製品の技術資料および安全性関連資料を整備し、適切に保管する必要があります。

医薬部外品で主に必要となる資料

医薬部外品は原則として製造販売承認申請が必要であり、製品や申請区分によって、以下のような資料が求められる場合があります。

  • 製品の開発経緯および海外での使用状況

  • 完全処方、有効成分および製造に関する情報

  • 製品規格および試験方法

  • 安定性・安全性に関する資料

  • 効能・効果を裏付ける資料

  • 製造所および品質管理に関する資料

  • 日本語の申請資料

医薬部外品は製品カテゴリーによって必要資料が異なるため、まず申請区分と既存データを確認した上で、資料のギャップ分析を行うことが重要です。

化粧品日本進出にかかる期間と費用

日本化粧品コンプライアンスには、一律の所要期間や費用はありません。実際の期間・費用は、製品区分、すでに日本側の製造販売業者や必要な許可を確保しているか、製品処方、必要となる手続き、技術資料の状況などによって異なります。

プロジェクト

期間・費用に影響する主な要素

化粧品

日本側の製造販売業者、処方調整、外国製造業者関連手続き、製品届出、成分表示名称、ラベル対応など

医薬部外品

申請カテゴリー、有効成分・処方、既存の技術資料、追加試験の要否、審査中の追加資料対応など

REACH24Hの支援サービス

  • 製品区分・市場参入ルートの評価

  • 処方・成分のコンプライアンスレビュー

  • 化粧品の日本市場参入支援

  • 外国製造業者関連手続き

  • 医薬部外品の製造販売承認申請

  • 日本国内事業者の許可・資格対応

  • 日本の化粧品成分表示名称対応

  • ラベルレビュー

  • 広告・効能表現のレビュー

  • 上市後の継続的な規制対応

REACH24Hが選ばれる理由

日本法人と現地チームによるサポート

REACH24Hは日本に現地法人を設置し、日本の化粧品および医薬部外品規制に精通した現地スタッフを配置しています。

中国側のチームと日本の現地チームが連携することで、製品区分、処方・ラベルレビュー、外国製造業者関連手続き、化粧品の届出、医薬部外品の製造販売承認申請、上市後の規制対応などを支援し、海外で作成された資料と日本市場の要求事項をスムーズにつなげます。

医薬部外品プロジェクトを日本国内で対応できる体制

REACH24Hの日本法人は、医薬部外品に関する製造販売業許可を有し、必要となる品質管理および製造販売後安全管理体制(GQP/GVP)を整備しています。

これにより、医薬部外品の製造販売承認申請から、その後の市場管理まで支援できます。

製品上市までの一連のプロセスをカバー

製品区分の確認、処方・成分レビュー、事業者・許可要件、外国製造業者関連手続き、化粧品の届出、医薬部外品の製造販売承認、日本の成分表示名称、ラベル・広告レビュー、上市後の維持管理まで対応できます。

単一の届出手続きだけではなく、日本市場への参入全体を見据えた対応を支援します。

複数市場への展開を見据えたグローバル対応

日本に加えて、中国、韓国、EU、米国など複数市場への展開を予定している製品については、製品区分、成分制限、安全性資料、表示要件などの違いを確認し、複数市場を横断したプロジェクト管理にも対応します。

化粧品の日本進出に関するよくある質問(FAQ)

Q1.日本側の製造販売業者には、どのような許可が必要ですか?
A:日本で化粧品を製造販売する責任主体となる事業者は、該当する製造販売業許可を取得している必要があります。製造販売業者は、製品の品質管理や製造販売後の安全管理などについて責任を負います。なお、製造販売業者は実際に製品を製造する工場と同一である必要はなく、一般的な意味での輸入者や販売代理店と必ずしも同じものではありません。
Q2.C73とは何ですか?
A:C73は、正式には「化粧品外国製造販売(製造)業者届」と呼ばれる、海外で製造された化粧品を日本へ輸入する際に関係する外国事業者の届出手続きです。企業が実務上確認すべきポイントは、以下のとおりです。
  • 自社の海外工場について届出が必要か

  • どの日本側事業者が届出を行うか

  • どの製造所・製品情報を届け出る必要があるか

Q3.日本の化粧品には「新原料登録」が必要ですか?
A:日本には、化粧品新原料登録・届出制度に相当する仕組みはありません。ただし、使用する原料や製品処方は日本の適用要件に適合する必要があります。また、原料に対応する適切な日本の化粧品成分表示名称がない場合は、日本化粧品工業会(JCIA)への新たな表示名称作成申込みが必要かどうかを確認する必要があります。
Q4.日本の化粧品では「日本語INCI名」を必ず使用する必要がありますか?
A:より正確には、日本の化粧品成分表示名称を使用するという表現になります。JCIAでは、多くの表示名称についてINCI名を基礎として日本の成分表示名称を作成していますが、INCI名と日本の化粧品成分表示名称は同一の概念ではありません。日本では、適切な日本語の成分表示名称を用いて全成分表示を行う必要があります。
Q5.日本の化粧品広告で「美白」「シワ改善」「ニキビ」「抜け毛防止」などを訴求できますか?
A:言葉だけを見て一律に可否を判断することはできません。対象製品が日本において化粧品または医薬部外品のどちらに該当するか、化粧品として認められる効能の範囲または医薬部外品として承認された効能・効果、さらに実際の広告表現や文脈を踏まえて総合的に判断する必要があります。また、薬機法では、化粧品・医薬部外品等について虚偽または誇大な広告を行うことが禁止されています。

参考資料

化粧品・医薬部外品等ホームページ |厚生労働省

化粧品基準(◆平成12年09月29日厚生省告示第331号)

外国製造業者の手続き等 | 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

医薬部外品 | 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

化粧品の成分表示名称リスト | 日本化粧品工業会

適正広告 | 日本化粧品工業会


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