オーストラリアにおける化粧品の定義
オーストラリアにおいて、美容用品は使用目的、原料、表示の違いにより、主に化粧品と薬品・医薬品(Therapeutic goods)の二つに分類して管理されています。
オーストラリアにおける化粧品の定義:オーストラリアでは、2019年工業化学品法 (Industrial Chemicals Act 2019)に基づき、「化粧品」を身体の外部、口腔粘膜および歯に使用され、以下を目的とするものと定義されます。
匂いまたは外観を変えること
清潔にすること
良好な状態を維持すること
香りを付与すること
保護すること
オーストラリアにおける薬品・医薬品の定義:1989年薬品・医薬品法(Therapeutic Goods Act 1989)に基づき、薬品・医薬品とは、ヒトに使用され、さまざまな健康効果を達成することを目的とする製品を指します。例えば:
疾病・不調・欠陥・傷害の予防、診断、治療、緩和すること
生理過程を影響・抑制・変更すること
特定の疾病/不調に対する罹患しやすさ(感受性)の検査
受胎に影響・制御・阻止すること
妊娠検査
人体の組織/器官の置換または改変
このため、日焼け止めなどのような特定の効能があると表示される製品は、薬品・医薬」に分類され、オーストラリア薬品・医薬品行政局(Therapeutic Goods Administration,TGA)によるより厳格な規制の対象となる可能性があります。
なお、Therapeutic Goods (Excluded Goods) Determination 2018では、特定の条件を満たすため、薬品・医薬品には該当せず、化粧品として扱われる製品が示されています。たとえば、特定の要件を満たす二次的日焼け止め製品、ニキビ用製品、フケ防止用製品などがが挙げられます。
オーストラリアにおける化粧品の法規および監督
監督官庁
オーストラリア工業化学品導入スキーム(Australian Industrial Chemicals Introduction Scheme,AICIS):オーストラリアにおいて化粧品に含まれる化学成分はすべて工業化学品とみなされ、AICISの監督を受けます。
オーストラリア競争・消費者委員会(Australian Competition & Consumer Commission,ACCC):製品の安全性、ラベル、広告に関するコンプライアンス事項を監督します。
中核となる法規
オーストラリア「2019年工業化学品法(Industrial Chemicals Act 2019)」
オーストラリア国内における工業化学品の登録、申告、評価、リスク管理に関するアドバイスなどを含み、輸入および製造行為を管理することを主な目的とします。
オーストラリア消費者法(Australian Consumer Law,ACL)
オーストラリア「毒物基準(The Poisons Standard,SUSMP)」
オーストラリアにおける化粧品のコンプライアンス申告
オーストラリアにおける化粧品の登録・申告主体者
オーストラリア国内の輸入業者/製造業者
海外からの直接貿易での輸出業者:オーストラリア登録企業番号(ARBN)を申請し、事業登録を行い、関連費用を納付する必要があります。
※輸入製品については、海外の直接輸出業者が化学物質の導入申請を行うことが可能であり、必ずオーストラリア国内の責任者を置く必要はありません。
オーストラリア化粧品の登録・申告手続
オーストラリアにおける工業化学品の規制要件に基づき、化粧品事業者の主な登録・申告手続きは以下のとおりです。
事業登録:商業の目的で工業化学品を導入するすべての導入者は、公式プラットフォームで事業登録を行い、所定の費用を納付する必要があります。
物質の導入分類の確認:物質がオーストラリア化学品リストに収載されているか否か、導入トン数および有害性情報等に基づき、物質のリスクを確認し、免除に適用されるかどうかを判断します。免除が適用されない場合には、該当する導入分類を明確にする必要があります。
コンプライアンスの導入:物質の導入分類に応じて、報告または評価申請を行います。
記録の保存および年次報告の提出:導入した化学品に関する関連情報は少なくとも5年間保存し、規定に従って毎年年次報告を提出する必要があります。
当社のサービス
当社は、オーストラリアの化粧品関連法規に対する深い理解と豊富な実務経験を踏まえ、登録申告からコンプライアンス対応までの一連のプロセスに対する支援を提供しております。企業の皆様がオーストラリア市場へ円滑に製品を導入できるよう、効率性とリスク管理の両立を重視したサポートを行っております。
製品分類の判定(化粧品 vs 薬品・医薬品)
製品に使用されている成分、効能表示および使用目的を確認したうえで、該当する製品分類を整理し、分類上の誤りによるコンプライアンス上のリスクを回避できるよう支援いたします。
AICIS 事業登録
オーストラリア工業化学品導入スキーム(AICIS)登録手続きについて、必要事項の整理および手続対応を支援し、事業者様が合法的な導入資格を円滑に取得できるようサポートいたします。
化粧品処方審査および成分導入戦略の策定
製品処方に含まれる成分を全面的に審査し、オーストラリア工業化学品インベントリー (AIIC) への収載状況を確認します。あわせて、導入トン数および有害性情報に基づき、各成分の導入分類(免除/申告/評価)を科学的に判定し、コストパフォーマンスの高いコンプライアンス申告戦略を策定いたします。
成分導入の申告
申告資料を整備し、成分導入に関する申告手続きが円滑に進むよう実務対応を支援いたします。
AICIS 年次報告提出サービス
年次報告の提出およびコンプライアンス記録の管理を担当し、事業者様が継続的に AICIS の規制要件を満たせるよう支援いたします。
化粧品製品ラベルの審査
オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)の要件を踏まえ、製品ラベルの表示内容、効能表示および広告表現を審査し、誤認を招くおそれのある表示リスクを低減するためのアドバイスを行います。
当社の強み
専門家によるコンプライアンス対応チーム
当社では、国際資格を有する毒性学専門家やEU 認証の化粧品安全性評価者など、20名以上豊富な実務経験を有する専門家チームを擁しております。規制要件の整理から実務対応まで、正確性と実行性を重視したコンプライアンス支援を提供しております。
現地規制に即したコンプライアンス対応
当社は、オーストラリアにおける化粧品法規の具体的な要件および監督上のポイントを踏まえ、制度変化や当局の審査動向を把握し、現地の実情に即した実行可能なコンプライアンス対応策の検討を支援しております。
一連のプロセスに対応する支援サービス
化粧品製品の分類整理、処方評価、ラベル表示確認、登録・申告手続まで、関連する業務を一連の流れとして支援することで、各プロセスの調整や情報共有にかかる負担を軽減し、製品の円滑な適合および上市に向けた対応をサポートしております。
継続的な法規情報の提供およびサポート
オーストラリアをはじめとするグローバル主要市場の化粧品関連法規について、定期的に制度動向の整理および解説を行い、コンプライアンス対応に関する参考情報を提供しております。これにより、事業者様が規制動向の把握を支援することで、制度変更への対応を検討や事前のリスク整理につなげております。
