イタリア食品接触材料(MOCA)コンプライアンスサービス

イタリア食品接触材料(MOCA)コンプライアンスサービス

2026-07-29
イタリアでは、食品接触材料および製品を「MOCA」と呼びます。MOCAは、イタリア語のMateriali e Oggetti a Contatto con gli Alimentiの略称です。PP、PE、PETなどの樹脂、ゴム材料、紙・板紙、ステンレス鋼、その他食品接触用途を想定した基礎材料・中間材料をイタリアのサプライチェーンへ供給する場合、EU統一の食品接触材料規則に適合しているだけでは要件を満たせないケースが存在し、素材の種類に応じてイタリア独自の国内法令が追加適用されます。

REACH24Hは、材料種別、グレード、処方または物質組成に加え、川下の食品接触製品における意図された用途、接触する食品の種類および使用条件を確認し、適用法規の特定を支援します。

さらに、ポジティブリスト収載状況の調査、試験計画の設計・試験監理、適合宣言書の作成・レビュー、法規制コンサルティング、法規制文書の翻訳、カスタマイズ研修などを提供し、材料メーカーおよびサプライヤーが、イタリア市場や川下顧客へ提供すべきコンプライアンス根拠とサプライチェーン文書を整備できるよう支援します。

主な対象企業:食品接触用途での使用を想定した合成樹脂、ゴム、紙・板紙、ステンレス鋼などの基礎材料または中間材料を製造・供給・輸出する企業。

代表的な材料および商品形態:PP、PE、PET、PA、PC、PS、PVCなどの樹脂、ゴム配合物、紙・板紙材料、ステンレス鋼材料、ならびに関連する食品接触用中間材料・部品。食品包装、容器、食器・調理器具、食品加工設備などは、これらの材料の代表的な川下用途です。

主なコンプライアンス確認事項:EU規則およびイタリア国内規則の適用性、材料・物質のポジティブリスト、使用制限、移行試験、適合宣言書および裏付け文書。

イタリアMOCAコンプライアンスとは

MOCAは、イタリア語で「食品接触材料および製品」を意味する略称であり、すべての製品に共通して適用される単一の公的統一認証制度ではありません。市場で普及している「イタリア MOCA 認証」という呼称は、下記一連のコンプライアンス業務をまとめた俗称となります。

  • 適用法規の評価

  • 材料または物質の適合性調査

  • 必要な試験の実施

  • 適合宣言書の作成

  • 技術文書および裏付け資料の整備

イタリアの食品接触材料規制は、EU共通規則とイタリア国内規則の双方から構成されています。材料企業は、単に「特定のサンプルが試験に合格したかどうか」だけを根拠として、その材料がすべての食品接触用途に使用できると判断すべきではありません。以下の事項を総合的に確認する必要があります。

  • 材料種別、グレードおよび予定する川下用途に、どのEU規則・イタリア国内規則が適用されるか

  • 材料グレード、基礎原料および添加剤が、関連するポジティブリストと使用制限に適合しているか

  • 試験サンプルおよび試験条件が、実際に販売する材料と意図された用途を適切に代表しているか

  • 上流原料情報および川下へ伝達する予定の資料が、適合宣言書を十分に裏付けられるか

  • 材料仕様、用途制限、トレーサビリティ記録および関連証明資料が完全に整備されているか

イタリアの食品接触材料に関する監督機関

イタリア保健省

イタリア保健省(Ministero della Salute)は、食品接触材料に関する法規政策および国レベルの監督調整を担当し、MOCAに関する法規制情報や国家公式管理計画を公表しています。

イタリア国立衛生研究所

イタリア国立衛生研究所(Istituto Superiore di Sanità:ISS)は、食品接触材料の安全性評価、試験および公的管理に対する科学的・技術的支援を行っています。

イタリアの各州および地方衛生当局は、それぞれの権限に基づき、事業所管理、市場監視、サンプリング、公的検査などを実施します。企業に適用される具体的な義務は、イタリア国内で行う事業活動、サプライチェーン上の役割および所在地を踏まえて判断する必要があります。

イタリア食品接触材料の法規制体系

イタリアMOCAに適用されるEUの基本要件

Regulation (EC) No 1935/2004

食品接触材料および製品に関するEUの枠組み規則です。一般的な安全要件、表示、トレーサビリティおよび適合宣言などの基本原則を定めています。

Regulation (EC) No 2023/2006

食品接触材料および製品の適正製造規範(GMP)に関する規則です。関連する製造・加工工程において、適切な品質保証および品質管理システムを構築することを求めています。

Regulation (EU) No 10/2011

プラスチック製の食品接触材料および製品に関するEU規則です。使用が認められる物質、使用制限、移行限度、試験および適合宣言書の要件を定めています。

その他のEU個別措置

素材の種類や用途に基づき、再生プラスチック、アクティブ・インテリジェント材料、セラミック、再生セルロースフィルム、ビスフェノール類、その他特定素材・物質に関する各種 EU 規制が追加適用される場合があります。

イタリア国内の主要な法規制

1973 年 3 月 21 日付イタリア保健省省令D.M.21/03/1973(Decreto Ministeriale 21 marzo 1973)は、イタリア国内の食品接触材料規制体系における主要な法令の一つです。同省令およびその後の改正では、プラスチック、ゴム、再生セルロース、紙・板紙、ガラス、ステンレス鋼などについて、物質リスト、使用条件および試験要件が定められています。

また、セラミック、アルミニウム、ブリキ板、塗装クロムめっき鋼板などについては、それぞれ別のイタリア国内法令が適用されます。そのため、材料をイタリア市場へ供給する場合、またはイタリア市場向けの川下製品に使用する場合は、材料種別、組成および意図された用途に基づき、適用法規の一覧を事前に作成する必要があります。

材料別に確認すべきイタリアのコンプライアンス要件

材料種別

主な法的根拠

重点的なコンプライアンス事項

プラスチック

Regulation (EU) No 10/2011、D.M. 21/03/1973

認可物質および使用制限を確認し、総移行、特定移行、非意図的添加物質(NIAS)、適合宣言書の要件を評価します。

ゴム

D.M. 21/03/1973の関連規定

エラストマー、添加剤などの物質ステータスを確認し、意図された用途に基づいて組成・移行要件を評価します。着色剤の純度要件なども確認します。

再生セルロース製品

EUの関連措置、D.M. 21/03/1973の関連規定

材料組成ならびに使用するコーティング、溶剤、接着剤などの物質要件を確認します。

紙・板紙

D.M. 21/03/1973の関連規定

原料、添加剤、加工助剤などの物質ステータスを確認し、食品の種類および使用条件に基づいて試験要件を評価します。

ガラス

D.M. 21/03/1973の関連規定

ガラスのカテゴリー、材料仕様、適用場面および使用制限を確認し、意図された用途に基づいて移行試験の必要性を評価します。

ステンレス鋼

D.M. 21/03/1973およびその後の改正

ステンレスのグレードがリストの要件に適合しているかを確認し、用途に応じてクロム、ニッケル、マンガンなどの特定移行を評価します。

その他の材料

セラミック、アルミニウム、ブリキ板などに関するイタリア個別法令および適用されるEU規則

材料種別ごとに個別法令を特定し、組成、移行、文書および表示要件を確認します。

素材メーカーが法令適用を判断する際、PP、PET、紙・板紙といった汎用素材名のみで判断することはできません。具体的なグレード、処方、添加剤、加工工程および川下の食品接触用途を併せて確認する必要があります。

EU規則に適合していれば、そのままイタリア市場へ供給できますか?

必ずしもイタリア市場に出荷可能とは限りません。EU は一部の食品接触材に統一の個別規制を定めていますが、紙・板紙、ゴム、ステンレスなどの素材にはイタリア国内法令が適用される可能性があります。

材料についてEU向け試験報告書を保有している場合でも、以下を追加で確認する必要があります。

  1. 報告書が、イタリアで適用される国内要件をカバーしているか

  2. 試験サンプルのグレード、処方、製造工程および原料供給元が、実際に供給する材料と一致しているか

  3. 食品模擬物、試験時間および試験温度が、材料について表示・宣言する川下用途をカバーしているか

  4. 材料グレードまたは化学物質のポジティブリスト調査が完了しているか

  5. 材料の適合宣言書および川下への情報伝達を裏付ける文書が整備されているか

したがって、試験報告書は重要なコンプライアンス根拠の一つですが、法規制の適用性分析、サプライチェーン情報のレビューおよび適合宣言書の管理に代わるものではありません。

EU 試験報告をお持ちですか?資料・グレード・用途提出によるイタリア適合性評価

REACH24Hのイタリア食品接触材料コンプライアンスサービス

1.適合宣言書の作成・レビュー支援

材料種別、グレード、配合処方、物質組成、意図された川下用途、サプライチェーン文書および試験結果を確認し、イタリアで適用される法規要件に沿った適合宣言書(Dichiarazione di Conformità)の作成またはレビューを支援します。

主に以下の不足事項を確認します。

  • 引用する法規制

  • 使用制限

  • 川下へ伝達すべき情報

  • 適合性を裏付ける技術文書

2.試験計画の設計および試験監理

材料種別、グレード、配合処方、材料形態、接触する予定の食品の種類、接触時間・温度、既存の試験資料に基づき、イタリアMOCA向けの試験計画を設計します。

また、必要な試験能力を有する試験機関との調整を支援し、以下の項目について技術的な監理を行います。

  • 試験サンプルの代表性

  • 試験条件

  • 試験項目

  • 報告書の内容

  • 実際に供給する材料・用途との整合性

これにより、試験結果が実際の販売材料や川下用途をカバーできないリスクを低減します。

3.物質ステータス調査報告書

食品接触材料への使用を予定する基礎原料、添加剤、材料グレードまたは処方成分について、関連するポジティブリストへの収載状況を調査します。

以下の情報を整理し、カスタマイズした物質ステータス調査報告書を作成します。

  • 適用範囲

  • 最大使用量

  • 特定移行限度

  • 純度要件

  • その他の使用制限

研究開発段階での材料選定およびサプライチェーン監査の根拠として利用できます。

4.法規制に関するカスタマイズ研修

企業が取り扱う材料種別、商品シリーズおよび川下の食品接触用途に合わせ、イタリア食品接触材料規制に関する研修を設計します。

以下の部門が共通認識を持てるよう支援します。

  • 法規制

  • 研究開発

  • 品質管理

  • 購買

  • サプライチェーン

研修では、法規制の適用ロジック、物質リスト、試験要件、文書伝達、代表的なコンプライアンスリスクなどを取り上げます。

5.法規制文書の翻訳

D.M. 21/03/1973およびその改正文書、技術附属書、その他のイタリア法規制資料について、イタリア語から日本語または英語への翻訳を提供します。食品接触材料分野の専門的な文脈を踏まえて用語を統一し、企業による社内評価および国・地域をまたぐサプライチェーン上のコミュニケーションを支援します。

6.法規制コンサルティング

以下の事項について、企業の具体的な事業内容に基づくカスタマイズコンサルティングを提供します。

  • イタリアMOCA規則の適用性

  • 材料または物質のコンプライアンスステータス

  • 試験要件

  • 適合宣言書

  • サプライチェーン文書

  • 既存資料の不足事項

  • 優先的に対応すべき事項

イタリア食品接触材料コンプライアンスサービスの流れ

ステップ1:材料およびプロジェクト情報の確認

以下の情報を確認します。

  • 材料種別

  • 商品形態

  • グレードまたは処方

  • サプライチェーン上の役割

  • 意図された川下用途

  • 目標出荷スケジュール

  • 既存文書

ステップ2:法規制の適用性および資料ギャップの分析

適用されるEU規則とイタリア国内規則を特定し、既存の適合宣言書、材料情報および試験報告書が、対象用途を十分に裏付けられるかを確認します。

ステップ3:コンプライアンス対応計画の策定

プロジェクトの必要性に基づき、以下の業務範囲を決定します。

  • 物質ステータス調査

  • 追加資料の準備

  • 試験計画

  • 適合宣言書

  • 法規制コンサルティング

  • 翻訳

  • 研修など

ステップ4:プロジェクトの実施および技術レビュー

物質調査、試験監理、文書作成またはレビューを実施し、重要な使用制限および証拠資料の整合性を確認します。

ステップ5:成果物の納品および継続支援

合意した報告書、試験結果または文書を納品し、材料の適用範囲、使用制限および今後の維持管理上のポイントを説明します。材料のグレード、処方、原料供給元、製造工程または川下用途に変更が生じた場合には、文書・試験・適合性評価を更新する必要があるか、追加で確認できます。

REACH24Hが選ばれる理由

世界の食品接触材料規制に関する長期的な専門知識

REACH24Hは、中国、米国、EU、日本およびその他の主要市場における食品接触材料規制を継続的に調査しています。

EU共通要件とイタリア国内要件を組み合わせて評価することで、材料メーカーおよびサプライヤーが、具体的なグレード、処方および川下用途におけるコンプライアンス上の相違を把握できるよう支援します。

法規制、物質、試験および文書を総合的に分析

法規制、化学、高分子、毒性学、食品科学および試験分析の専門家が連携し、以下の事項を一体的に分析します。

  • 物質の状態

  • 試験計画

  • 適合宣言書

  • サプライチェーン文書

試験機関ネットワークと技術支援

REACH24Hは、複数の試験機関とプロジェクト協力関係を構築しています。

材料種別、商品形態および意図された用途に応じて、必要な試験能力を持つ試験機関の選定を支援し、試験計画および報告書の技術レビューを行います。

多言語・複数市場に対応したプロジェクト支援

中国語、英語、イタリア語、日本語、韓国語など、複数言語でのサービスを提供し、法規制資料の理解および国・地域をまたぐプロジェクトコミュニケーションを支援します。

複数市場へ材料を供給する企業に対しては、各市場の法規制、試験および文書要件を総合的に整理します。

イタリアMOCAコンプライアンスに関するよくある質問

Q1:イタリアMOCAは強制認証ですか
A:全ての素材・製品に一律適用される単一の強制公的認証ではありません。MOCAは、イタリアにおける食品接触材料および製品の総称です。企業は、材料種別、グレード、配合処方、意図された用途に応じて、法規制調査、必要な試験、適合宣言書および技術文書の準備を行う必要があります。

市場で使用される「MOCA認証」という表現は、通常、これらのコンプライアンス対応をまとめた一般的な呼称です。

Q2:材料がEU食品接触材料試験に合格している場合でも、イタリア国内規則の評価が必要ですか?
A:通常は必要です。紙・板紙、ゴム、ステンレス鋼などには、イタリア国内規則が適用される可能性があります。

既存の報告書を利用できるかどうかは、以下の要素によって決まります。

  • 試験の法的根拠

  • 試験項目

  • サンプルのグレード

  • 処方

  • 実際に供給する材料との同一性

  • 試験条件が予定する川下用途をカバーしているか

Q3:D.M. 21/03/1973は、主にどの食品接触材料へ適用されますか?

A:同省令およびその後の改正は、主に以下の材料に関する規定を含みます。

  • プラスチック

  • ゴム

  • 再生セルロース

  • 紙・板紙

  • ガラス

  • ステンレス鋼

Q4:イタリア市場へ供給するすべての食品接触材料について、改めて試験を行う必要がありますか?
A:すべての素材に追加試験が必須となるわけではありません。

追加試験の必要性は、以下を考慮して判断します。

  • 材料種別

  • グレードまたは処方

  • 適用法規

  • 意図された川下用途

  • 既存報告書の完全性

  • 既存報告書の適用可能性

コンプライアンス評価の目的は、すべての材料に同じ試験を機械的に繰り返すことではなく、既存の根拠資料が材料の表示・宣言用途を十分に裏付けられるかを確認することです。

Q5:イタリアMOCAコンプライアンスには、どの程度の期間が必要ですか?
A:所要期間は、以下の要素によって異なります。
  • 材料の種類

  • 対象となるグレード数

  • 処方およびサプライチェーン資料の完全性

  • 物質ステータス調査の必要性

  • 追加試験の有無

  • 文書修正の範囲

資料が比較的整っており、新たな試験が不要な場合は、比較的短期間で対応できます。一方、複数のグレード、複雑な処方、追加の移行試験が必要な案件では、所要期間が長くなる可能性があります。

お問合わせ

食品接触用途への使用を予定する樹脂、ゴム、紙・板紙、ステンレス鋼、その他の基礎材料・中間材料を製造・供給し、イタリア市場への参入またはイタリア向け川下顧客への供給を予定している場合は、以下の情報をご提供いただけますと幸いです。

  • 素材名、製品形状、グレードもしくは配合処方情報

  • 接触する予定の食品の種類、接触時間、温度などの使用条件

  • 既存の試験報告書および適合宣言書

  • 目標出荷スケジュール

  • 現在直面している課題

REACH24Hは、材料の実際の状況および意図された用途を踏まえ、適用法規、既存資料の不足事項および推奨される対応内容を評価します。


規制に関する詳細については、お問い合わせください。
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