EU再生プラスチック規制改正案|DoC新規追加と対応策
2026-05-08

2026年4月15日、EU(欧州連合)は世界貿易機関(WTO)に対し、(EU) 2022/1616規制の改正案を提出しました。当該改正案では、新たな適合性宣言(DoC)の要求が導入され、EU登録システムの管理方式が再調整されるほか、輸入再生プラスチック製品の通関に関して、より詳細な規定が設けられています。

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背景概要

現行の(EU) 2022/1616規制は、廃プラスチック由来材料の回収、生産及び販売に関するルールを確立しています。

今回の改正は、再生プラスチックの文書記録及びサプライチェーン規制に存在する課題を解決することを目的としています。デジタル管理プラットフォームの導入と文書の詳細な分類を通じて、EU市場に投入するすべての再生プラスチック製品が、その回収元及び除染元まで追跡できるようにすることを目指しています。

主要内容

現行規制と比較して、今回の改正案は複数の実質的な規制強化を提案しており、主な変更点は以下の通りです。

1. 2種類の新しい適合性宣言(DoC)の追加

現在回収業者向け(DoC A)及び加工業者向け(DoC B)に対して規定されている宣言に加え、新たに2種類の宣言が追加されます。

宣言P(DoC P):部分的に前処理が施されたプラスチック原料又は未処理のプラスチック原料に適用されます。

宣言C(DoC C):後の加工段階で組成物の構成が変更されないことが予期される再生プラスチック材料及び製品に適用されます。

再生プラスチックを食品包装に使用する食品事業者(Food business operators)は、ラベル等を通じて必要な情報及び指示を提供した場合、小売業者に適合性宣言を提出する義務から免除され、末端の負担が軽減されます。

全体として、今回の改正を通じてEUは明確なサプライチェーン伝達ルートを構築します。具体的には、廃棄物処理業者(P)→回収業者(A)→加工業者(B)→最終製品製造業者/包装業者(C)の順となります。

各段階の事業者は、自身の宣言を発行する際に、前の段階の宣言及び関連文書を適切に保存し、規制当局の随時の閲覧・調査に応じられるようにしておく必要があります。

2. 輸入管理の強化

適合性のない製品がEUに流入することを防止するため、改正案では、再生プラスチックを含有する輸入製品(特にPET材料、ボトル、シート、食器及び調理器具など)が自由流通を申請する際、税関に対応する適合性宣言を提出しなければならないと規定しています。改正案の附属書には、上記製品のCNコードが明確に定められています。

3. 登録システムのデジタル化

EUの現行登録管理方式は、規制当局及び事業者向けの非公開電子登録システムに置き換えられます。

除染施設(decontamination installations)の登録状態は大幅に拡充・明確化され、具体的には「新規登録」「建設中」「稼働中」「非稼働」「一時停止」「審査中」「廃止」の7つのカテゴリーに細分化されます。これにより、施設のライフサイクルにおける様々な状況を反映し、規制の透明性を向上させることを目指しています。

4. 試験方法の要求の明確化

改正案では、消費後物理的回収(PCR)PETの仕様を検証する標準的な方法として、ISO 12418-2:2012(附属書A)又はそれと同等若しくは優れた性能を有する方法を引用しています。

影響分析と対応策

業界の事業者にとって、EU再生プラスチック規制改正案がもたらす変更は、企業のサプライチェーン管理、コンプライアンスプロセス、品質管理などの核心プロセスに深い影響を与えます。

これに対し、REACH24Hは関連企業に以下の提案を行います。

  • サプライヤー構造の整理:P種及びC種宣言の導入により、サプライチェーン上流(一部の前処理サービス業者を含む)のコンプライアンス責任が明確になりました。企業は現段階で積極的にサプライヤー構造を整理し、上流サプライヤーに新規宣言(P又はC)の提供を促し、事前にサプライチェーンのコンプライアンスリスクを回避する必要があります。

  • システム動向を見守る:EUが非公開電子登録システムを導入し、施設状態を細分化したことで、コンプライアンス情報の透明性が高まると同時に、システムの状態が企業のEUへの供給継続可能性を直接決定するようになります。企業はEU電子登録システムの開発動向と技術インターフェースの要求をを見守る必要があります。

  • 文書管理要求の実施:新しい試験方法の導入と文書追跡要求により、コンプライアンスコストが不可避的に増加します。企業は新しい基準に従って性能検証を実施するだけでなく、文書の管理と伝達も適切に行う必要があります。

今回の改正案の意見募集期限は2026年6月14日です。現在の計画によると、本規則は2026年9月30日に可決され、「EU公報」に掲載された後20日目に正式に効力を生じる予定です。

EUにおける再生プラスチック規制の厳格化が継続していることを踏まえ、REACH24Hは影響を受ける企業に対し、規制の動向を見守り、速やかに製品のコンプライアンス切り替えを完了し、輸出業務の安定的な運営を確保することを提案します。

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