2026年10月26日、中国生態環境部は部令第40号として「新化学物質環境管理登記弁法」(以下「本弁法」)を公布しました。
適用対象となる製品および物質の範囲
「新化学物質環境管理登記弁法」第1章第2条では、新化学物質の環境管理登録が適用される製品・物質と、適用されない製品・物質の範囲が示されています。
上記の規定に基づき、化粧品製品は本弁法の適用対象外となります。つまり、製品に新化学物質に該当する成分が含まれている場合でも、化粧品製品そのものについて新化学物質の環境管理登録を行う必要はありません。一方、化粧品の原料または中間体に該当する新化学物質の製造・輸入活動については、環境管理登録が必要となります。
化粧品製品および原料に対する登録管理範囲に関するこの整理は、本弁法の前身である生態環境部令第12号の表現と基本的に一致しています。今年6月に公表された「新化学物質環境管理登記弁法(改訂意見募集稿)」では、化粧品が医薬品、農薬、動物用医薬品、食品、食品添加物、飼料、飼料添加物、肥料などとともに適用対象外製品のリストから削除されていました。これと比較すると、最終公布版では、化粧品製品および原料に対する登録管理範囲が従来の管理方式に戻されたといえます。
本弁法における化粧品製品企業および原料企業への要求事項
本弁法の施行後、化粧品製品企業および原料企業には、具体的にどのような対応が求められるのでしょうか。
まず、輸入化粧品については、化粧品製品が法令上の適用対象外であるため、製品中に新化学物質に該当する成分が含まれていても、新化学物質の環境管理登録を行う必要はありません。
ただし、輸入品が化粧品原料であり、当該原料が新化学物質に該当すると判定された場合は、新化学物質の輸入活動に該当します。そのため、原料の輸入者は新化学物質環境管理登記を行う必要があります。登録区分や申請要件については、中国新規化学物質登録サービスをご確認ください。
中国国内で化粧品を製造する場合、新化学物質の環境管理登録に関するコンプライアンス責任は、主として化粧品原料の製造者に帰属します。化粧品原料が新化学物質に該当する場合、原料製造者はあらかじめ新化学物質の登録を完了しなければなりません。化粧品原料が輸入品である場合は、前項の取扱いに従います。
化粧品製品および原料に関する主な業務形態と、環境管理登録の要否および責任主体の関係は、以下のとおりです。
| 業務形態 | 原料または成分の判定状況 | 登録の要否 | 登録責任主体 | 説明 |
|---|---|---|---|---|
| 輸入化粧品製品 | 新化学物質に該当する成分を含む | 不要 | — | 化粧品製品は法令上の適用対象外であり、新化学物質成分を含むことのみを理由として登録を求められることはありません。 |
| 輸入化粧品原料 | 原料が新化学物質に該当すると判定された | 必要 | 原料輸入者 | 新化学物質の輸入活動に該当し、原料輸入者が登録責任を負います。 |
| 中国国内で製造する化粧品 国内製造原料を使用 | 原料が新化学物質に該当する | 必要 | 原料製造者 | 原料製造者はあらかじめ登録を完了する必要があり、関連するコンプライアンス責任は主として原料製造者が負います。 |
| 中国国内で製造する化粧品 輸入原料を使用 | 原料が新化学物質に該当すると判定された | 必要 | 原料輸入者 | 輸入化粧品原料の場合と同様に取り扱われ、原料輸入者が登録責任を負います。 |
まとめ
本弁法の正式公布により、化粧品製品および原料が新化学物質の環境管理登録の対象となる範囲がさらに明確になり、関係企業のコンプライアンス責任も整理されました。業界にとって、管理要求の明確化は、理解や実務対応における不確実性の低減につながります。また、企業が製造、輸入および関連するコンプライアンス対応を計画するうえで、より明確な判断材料となります。
