中国の国家薬品監督管理局(NMPA)が「化粧品用バイオテクノロジー由来原料の技術要求通則」(YY/T 10001-2026)を正式に公表し、バイオテクノロジー由来原料の標準化管理は新たな段階に入りました。同通則は、2027年5月1日から正式に施行されます。
同じ原料であっても、命名方法が規定に適合していない場合、新原料届出の差戻しや審査過程での追加確認が繰り返される可能性があります。本稿では、バイオテクノロジー由来原料の命名ロジックと主な技術要求を整理し、関連企業が事前にコンプライアンス準備を進められるよう解説します。
バイオテクノロジー由来原料はどのように「命名」すべきか
「発酵由来化粧品新原料の命名に関する技術指導原則(意見募集稿)」によると、発酵由来新原料の中国語名称は、使用する菌株、基質、製造工程、化学組成など、複数の要素を総合的に考慮して決定する必要があります。
企業は、表1を参考に関連する基礎情報を整理したうえで、各ケースに対応する命名ルールを組み合わせ、科学的かつ合理的な原料の中国語名称を定めることが求められます。また、表2の意見募集稿原文の附表も参考にできます。
表1 発酵由来新原料の命名ルール

表2 発酵由来新原料の命名ガイドライン(意見募集稿)附表

発酵由来原料に加え、バイオテクノロジー由来原料には、細胞工学、タンパク質工学、酵素工学および遺伝子工学に由来する原料も含まれます。
国際的に広く用いられている命名法である INCI Nomenclature Conventions と、上記の発酵由来原料の命名原則を踏ま、その他のバイオテクノロジー由来原料については、表3のような命名ルールを参考にすることができます。
表3 その他のバイオテクノロジー由来原料の命名ルール

指標と管理ポイント
「化粧品用バイオテクノロジー由来原料の技術要求通則」では、原料規格を策定する際の基本的な枠組みが示されており、主な要求事項は以下のとおりです。
表4 バイオテクノロジー由来原料の技術要求

REACH24Hからの注意喚起
「化粧品用バイオテクノロジー由来原料の技術要求通則」の公表は、バイオテクノロジー由来原料について、命名および技術要求の両面で、より統一的かつ標準化された管理枠組みが整備されることを意味します。
原料企業に対して、REACH24Hは、新原料届出を行う前に、あらかじめ命名ルールおよび各ケースに即して原料名称の適合性を確認することを推奨します。あわせて、同通則で求められる技術資料のリストを体系的に整理し、資料不備による差戻しや補正の繰り返しを回避することが重要です。これにより、届出手続きの効率向上にもつながります。
