世界の化学品業界から注目を集めていたトルコKKDIKの「9月30日」という重要な節目を迎えた後、トルコ環境・都市化・気候変動省(MoEUCC)は、公式化学品ヘルプデスクを通じて、トルコの化学物質登録制度に関する最新情報を公表しました。
2026年9月30日時点で、トルコ化学品登録システム(KKS)には、42,000件を超える登録ドシエが提出されています。短期間に申請が集中し、想定を大きく上回る件数が提出されたことから、当局によるドシエ審査および登録番号の発行には一定の時間を要しています。
今回の発表では、企業が特に関心を寄せている通関証明、システム機能の改善、今後のコンプライアンス対応について、当局の見解が明確に示されました。
締切後もKKSは継続して運用
KKSが9月30日以降に閉鎖されるのではないかという懸念に対し、当局は、9月30日以降もKKSは継続的に運用されることを明らかにしました。
今後もKKSでは、新規物質の登録、SEA(CLP)届出、登録ドシエの通常更新、技術的な理由により登録番号を取得できていない案件に関する補足申請が受け付けられます。
登録番号の発行前は「申請番号」による通関が可能
申請が集中したことにより、企業が暫定登録を完了していても、当局による審査および正式な登録番号の発行までに時間を要するケースが発生しています。
このような状況を踏まえ、トルコ当局は、通関証明の不足や取引先からの確認要請に対応するため、一定の猶予措置を示しました。すでに登録ドシエを提出しているものの、正式な登録番号がまだ発行されていない物質については、通関、取引またはサプライチェーン上のコンプライアンス証明が必要な場合、正式な登録番号が発行されるまでの間、KKS上で発行された「申請番号」をコンプライアンス上の証明として使用できます。
数量更新および延期申請に関する機能を開発中
当局によると、これまでの集中申請期間中、KKSは全体として安定して稼働していましたが、一部で技術的な問題も発生しました。現在、今後のコンプライアンス対応に備え、KKSでは関連機能の改善・開発が進められています。
暫定登録後の数量更新
暫定登録を完了した後に登録数量の引き上げや変更を希望する企業に対応するため、KKSでは関連機能を開発しています。企業は、当局からシステム更新に関する正式な案内が発表されるまで、具体的な操作を控える必要があります。
正式登録の延期申請機能
年間取扱量が1,000トン以上の物質および特定の高懸念物質については、正式登録の期限が2026年12月31日とされています。KKS上に延期申請専用の機能を設置する予定であり、具体的な申請条件や運用方法は今後正式に公表される予定です。
行政手数料は提出後15日以内に支払いが必要
トルコの回転基金管理に関する規定に基づき、企業はKKS上で登録ドシエを提出した後、提出日から15日以内にトルコのハルクバンク(Halk Bank)を通じて行政手数料を支払う必要があります。
当局は、行政手数料の全額入金が確認された後に、審査担当者がドシエの実質審査を開始すると強調しています。期限内に支払いが行われない場合、ドシエの審査が保留されるだけでなく、申請が無効となる可能性もあります。
輸入管理およびコンプライアンス検査の準備が進行
暫定登録の申請期間が終了したことを受け、当局はドシエ審査を進めると同時に、今後、監督・執行段階へ重点を移す準備を進めています。関係企業を対象とした化学物質の製造・輸入コンプライアンス検査について、関連する仕組みおよび監督手続きの準備が進められています。
REACH24Hの専門家からのアドバイス
01. 「申請番号」を活用してサプライチェーン上の対応を進める
登録ドシエを提出済みであるものの、システム上で正式な登録番号がまだ発行されていない場合、企業は申請番号をコンプライアンス上の証明として提示できます。申請番号は、通関手続きや、トルコ国内の輸入者・取引先による確認に活用できます。
02. 2年間の登録延期制度を早めに検討する
年間取扱量が1,000トン以上の物質および高有害性カテゴリーに該当する物質については、正式登録の期限が2026年12月31日に設定されています。今回の発表内容から判断すると、当局は法定期限を一律に大幅延期する方針ではなく、規則および手続き上で定められた2年間の個別延期制度を運用する方向と考えられます。条件を満たす企業は、システムの運用開始に関する情報を継続的に確認し、要件に従って早めに申請することが推奨されます。
03. 輸入者情報と登録費用を早期に整理する
今後、新規物質の登録または登録情報の通常更新が必要となる企業は、プロジェクトの開始段階から必要な情報を収集し、費用をあらかじめ計画しておくことが重要です。情報不足や支払いの遅延によって、ドシエ審査や登録手続きに支障が生じることを避ける必要があります。
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