中国「危険化学品安全法」直前対策:実務コンプライアンスQ&Aまとめ

中国「危険化学品安全法」直前対策:実務コンプライアンスQ&Aまとめ

2026-02-05

 2026年5月1日より、「中華人民共和国危険化学品安全法」が正式に施行されます。これは、中国の危険化学品安全管理が行政法規(条例)レベルから国家法律レベルへと正式に格上げされることを意味し、法的効力および監督管理の強度の双方において質的な飛躍を実現するものです。

 企業が新法を全面的に理解し、事前の対応策を展開できるよう、REACH24Hは「『条例』から『法律』への飛躍:『危険化学品安全法』解説」と題したオンラインセミナー(中国語)を開催しました。本セミナーでは、応急管理部化学品登記センターの陳金合氏を特別にお招きし、条例から法律へと移行するこの危険化学品規制の変革について深く解説していただきました。

 セミナー中、参加者からは積極的に質問が寄せられ、大きな反響がありました。企業が注目する共通の課題に対し、セミナー後に整理した「注目のQ&A集」を以下にまとめました。コンプライアンスの実務対応にお役立てください。

危険化学品と『危険化学品目録』


Q1:「危険化学品目録」は2026年中に更新する予定はありますか?

答:「危険化学品目録」は現在改訂作業中ですが、正式な公布時期は未定です。

Q2:危険化学品の定義は何ですか?目録(リスト)にあるものだけですか?

答:コンプライアンス上の要求事項(状況)によって変化します。

Q3:危険化学品に該当しないもの(例えば一部の設備用潤滑油など)は、管理の必要がないということですか?

答:はい、その通りです。

Q4:危険化学品目録の「確定原則」に基づく化学品の分類基準について、今後調整される計画はありますか?

答:将来的に調整を行う計画があります。

Q5:電子識別表示および全ライフサイクル情報化管理の対象は、目録内の化学品ですか?それとも確定原則の範囲内の化学品ですか?

答:現時点では明確にされていません。具体的な実施条件に基づいて優先順位を設けて管理される見込みですが、所管官庁による今後の明確化を待つ必要があります。

危険化学品の危険有害性鑑定と登記


Q6:危険化学品の登記範囲は「目録内」ですか、それとも「確定原則」に基づくものですか?

答:危険化学品の登記範囲は、危険化学品目録の「確定原則」に合致する化学品です。

Q7:「化学品の危険有害特性が未確定のもの」という文言はどう理解すべきですか?「危険化学品目録」に記載されていないものは、すべて「危険有害特性が未確定」に属するのですか? 企業がデータを持っており製品のGHS危険性分類を実施できるが、その製品が目録記載の化学品ではない場合、これは「危険性が確定している」と見なせますか?

答:「危険化学品目録」に記載されていないからといって、すべてが「危険有害特性が未確定」に属するわけではありません。企業は自身のデータに基づいて製品のGHS危険性分類を実施できますが、そのデータが真実かつ有効であることを保証する必要があります。また、関係部門による抜き打ち検査にも対応しなければならず、検査結果が企業の分類と不一致だった場合は処罰を受ける可能性があります。

Q8:「危険化学品登記管理弁法(53号令)」の改訂計画はありますか?また、その時期はいつ頃ですか?免除細則はいつ出ますか?

答:「危険化学品安全法」第87条の規定に基づき、「国は、研究開発、試験生産・試験販売の過程における低量・低放出・低暴露の危険化学品等に対し、登記を免除する」とされています。登記免除の具体的な方法は、国務院応急管理部門が工業・情報化、公安、生態環境、農業農村、衛生健康、税関等の部門と共同で制定します。

現在、新法が公布されたばかりであり、登記管理弁法は現在改訂が計画されているところです。改訂に関する意見があればフィードバック可能です。

危険化学品許可証の取得


Q9:当社の製品の一部はアルコール類を溶剤として使用しており、引火点が50度未満で「2828項」に該当します。しかし、会社は化学工業団地(化工園区)内にありません。『危険化学品生産許可証』を申請する必要がありますか?

答:必要です。貴社の製品が明確に目録内の「2828項」に属し、「危険化学品目録」に収載されており、かつ危険化学品生産許可証の申請条件に合致する場合は、危険化学品生産許可証を申請しなければなりません。

Q10:危険化学品経営企業には経営許可が必要ですが、スーパーマーケットで販売されている瞬間接着剤(502)や2液混合接着剤、接着剤はがし等は、危険化学品の確定原則に合致する場合、許可証が必要になりますか?

答:現在、「危険化学品経営許可弁法(55号令)」の改訂が進められています。「易制爆化学品(爆発物の原料となる化学品)」の管理要件では生活用品は免除されており、経営許可弁法でもこの管理方法を参考にする可能性があります。ただし、最終的には公布される内容に準拠します。

危険化学品の「SDSとラベル」


Q11:SDS(安全データシート)と安全ラベルの推奨国家標準は、この法律によって強制実施となるのですか?

答:元の「危険化学品安全管理条例(591号令)」においても強制実施事項でした。

Q12:第31条にある「危険化学品の生産企業、輸入企業は、危険化学品と合致した中国語のSDSを提供しなければならない」について、ここの「危険化学品」の範囲は何ですか?

答:危険化学品目録の「確定原則」に合致する化学品です。

Q13:輸入企業が入手した化学品の危険性分類が国内基準と一致せず、ラベルも一致しない場合、国内基準に準拠すべきですか?また、中国に輸入される化学品のSDSが英語の場合、輸入企業自身が中国語に翻訳する必要がありますか?

答:その通りです。「危険化学品安全法」第31条の規定に基づき、危険化学品の生産企業・輸入企業は、その生産・輸入する危険化学品と合致した「中国語の化学品安全技術説明書(SDS)」を提供し、かつ危険化学品の包装(外装を含む、以下同)には、包装内の危険化学品と合致した「中国語の化学品安全ラベル」を貼付、印刷、またはタグ付けしなければなりません。化学品SDSと化学品安全ラベルは、国家標準の要件に適合している必要があります。

Q14:「危険化学品安全法」における「SDSとラベル」の要件では、外装にも内装と一致するGHSラベルを貼付、印刷、またはタグ付けすることが求められており、2026年5月1日から施行されます。しかし、現行の国家標準GB15258には外装へのGHSラベル貼付要件がなく、当該標準は現在意見募集段階です。仮に当該標準が改訂され法と一致したとしても、施行日は2026年5月1日より遅くなるはずです。この場合、安全法が要求する外装へのGHSラベル貼付は、いつを基準に施行されるのでしょうか?

答:法律を基準とします。「危険化学品安全法」の施行日である2026年5月1日より実施されます。

危険化学品の使用、輸送および保管要件


Q15:外装のダンボール箱は流通・保管用としてのみ使用する場合、GHSラベルを印刷しなくてもよいですか?安全ラベルを印刷することで、輸送中の監督管理に影響はありますか?

答:「危険化学品安全法」第82条の規定に基づき、危険化学品を輸送委託する場合、荷送人は運送人に対し電子または書面の危険貨物輸送リストを提出し、託送する危険化学品の種類、数量、危険有害特性および危険発生時の応急処置措置を説明し、化学品SDSを提供しなければなりません。また、国家の関連規定に従い託送する危険化学品を適切に包装し、危険化学品の包装上に、包装内の危険化学品と合致した化学品安全ラベルを貼付、印刷、またはタグ付けし、いつでも検査できるように保証しなければなりません。

したがって、危険化学品の包装には、内容物と合致した化学品安全ラベルの表示(貼付・印刷・タグ付け)が必要です。

Q16:企業の実験室で少量の危険化学品を使用する場合、保管や使用の要件について参考になる法規はありますか?

答:現時点では関連する国家標準はありません。『危険化学品試薬倉庫保管安全技術要求』が意見募集中であり、将来的に公布された後は保管面の参考にできるでしょう。

Q17:半導体業界の使用企業が、危険化学品を原料として購入・使用し、完成品は非危険化学品である場合、「使用許可」は必要ですか?どの部門で許可を申請しますか?

答:「危険化学品安全使用許可証」は応急管理部門が発行するものですが、使用許可は業種、使用量、使用品目に対して要件が設けられており、全国でも許可証が発行されているのは700社余りです。化学品を使用すれば必ずしも使用許可証が必要になるわけではありません。「それを使用して生産に従事する企業」と「それを使用する単位(組織)」では要件が異なります。具体的な対照要件については詳細な確認が必要です。

Q18:「危険化学品を使用する単位(組織)」と「危険化学品を使用して生産に従事する企業」には、どのような区別や明確な定義がありますか?

答:現時点ではありません。

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