2026年10月8日、中国食品薬品検定研究院(NIDC)は、中国において原料が新規化粧品原料に該当するかを判定するための指針案を公表しました。意見募集の締切は2026年10月25日です。今回示された基準案では、原料の同一性、使用目的および安全性リスクが主な判断軸として示されています。なお、本資料は意見募集稿であり、最終版の指針ではありません。
本指針案は、新規化粧品原料の登録申請者および届出者が、原料の該当性と、その判断を裏付けるために必要な調査内容を検討する際の参考となるものです。提案する原料が新規原料の登録または届出ルートに該当するか、あるいは最終製品段階で実施する安全性・機能性に関する研究によって使用を裏付けられるかに影響する可能性があります。中国市場への投入を検討する企業は、関連支援についてREACH24Hの「中国化粧品新規原料の登録・届出サービス」もご確認ください。
原料の同一性に関する判定案
指針案では、中国既使用化粧品原料目録(IECIC)に収載されている原料は、所定の例外を除き、原則として新規原料として管理されないとされています。以下の例は、企業が原料を既存の目録収載原料と比較する際の考え方を明確にするために示されたものです。
植物、動物および微生物由来の原料:植物エキスまたはより広い生物学的由来を対象とする収載項目について、その項目に示された範囲内の特定の植物部位または品種であれば、通常、新規原料とはみなされません。
製造方法の違い:植物エキスや発酵産物などの複合混合物について、抽出溶媒、抽出方法、発酵時間、追加の遠心分離工程など、主要ではない工程パラメータの違いだけでは、通常、新規原料該当性は決まりません。
塩およびイオン:新たな安全性リスクを生じさせない場合、特定のイオンを導入または変更しても、通常、新規原料として管理されることにはつながりません。ただし、当該使用は製品処方に記録し、安全性を評価する必要があります。
精製された単一化合物:エキスから単離された単一化合物、または生合成などの別の工程によって得られた単一化合物について、IECICに収載されておらず、乾燥基準で含有量が90%以上に達する場合は、新規原料登録が必要となります。
ポリマーおよびカテゴリー収載:重合度やその他の仕様の違いだけでは、収載済みポリマーが新規原料になることは通常ありません。広範なカテゴリー項目でカバーされる原料も、通常は当該項目の範囲内にとどまります。ただし、十分な研究資料に基づき、明確に定義された単一化合物について別途申請を検討できる場合があります。
これらの例は、個別原料に対する具体的な評価に代わるものではありません。指針案では、申請者および届出者に対し、原料の由来、調製工程、化学組成および品質管理情報を考慮し、必要に応じて定性または定量的な調査を実施するよう求めています。
使用目的が規制ルートに与える影響
指針案では、IECICのリストIとリストIIを区別するとともに、予定される使用目的の違いも区別しています。特に、防腐、日焼け止め、着色および染毛という4つの機能について、その他の使用目的とは別に取り上げています。
リストI収載原料について、これら4つの機能のいずれかを追加する場合、原料の機能、安全性および用途間の技術的差異に関する研究を行ったうえで、新規原料登録の要件に基づく申請が必要となります。一方、その他の使用目的を追加する場合、企業は自ら安全性評価および機能性研究を実施し、必要に応じて、最終化粧品の登録または届出資料に裏付け情報を提出できます。
リストII収載原料についても、既存の使用目的と新たに予定する使用目的の組合せに応じてルートが決まります。指針案では、特定の機能を追加する場合には新規原料申請が必要となる一方、一般的な使用目的間の一部の変更については、企業が実施した安全性および機能性に関する研究によって裏付けられる可能性があるとしています。IECICの収載項目が、すべての使用目的をカバーすると考えてはなりません。企業は、指針案の文言に照らして、該当するシナリオを評価する必要があります。
安全性限度およびリスクに関する考慮事項
指針案では、リストII収載原料について記録された安全使用量は、それだけで原料が新規原料に該当するかを判定する根拠にはならないとしています。最終化粧品において、リストIIに記録された量を超えて原料を使用する場合、製品の登録者または届出者は、記録された使用量の変更を求めることなく、安全性評価を実施できます。
ただし、リストIIに記載された安全使用条件の変更を申請する場合は、新規原料の登録または届出要件に従い、十分な裏付け研究を提出する必要があります。また、提案された使用条件における十分な使用実績を、3年間の安全性モニタリング期間中に示す必要があるとしています。
このほか、指針案では、禁止原料および安全性リスクを排除できない特定の誘導体、化粧品の法的定義の範囲外にある原料または機能、ならびに通常かつ合理的に予見可能な使用条件下で安全性を確保できない特定の健康有害性を有する物質など、いくつかの境界も示しています。原料に既知の薬理作用がある場合には、化粧品と医薬品の境界についても慎重に検討する必要があります。
意見募集の締切前に企業が確認できる事項
原料メーカー、登録者および届出者は、候補原料について、指針案が示す次の3つの観点から確認することが考えられます。
同一性:原料の由来、組成、調製方法および品質仕様を、関連するIECIC収載項目と比較する。
使用目的:化粧品中における原料の実際の機能を確認し、予定する使用目的によって規制ルートが変わるかを特定する。
安全性:予定使用量その他の使用条件により追加評価が必要となるか、また、リスクまたは化粧品・医薬品の境界が該当性に影響するかを確認する。
中国における新規化粧品原料の対応ルートを確認する
中国市場向けに、原料の同一性、使用目的または安全性資料を評価している企業は、適用される登録または届出ルートについてREACH24Hにご相談いただけます。
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