2026年4月27日、中国の台湾地区の環境主管機関は、『管理対象毒性化学物質及びその取扱管理事項』の改正を正式に公告し、同年7月1日から施行することを明らかにしました。この改正は国際的な規制動向に適合することを目的としており、以下が主要な内容です。
新たに3物質を毒性化学物質に追加
今回の改正では、メトキシクロル、デクロランプラス、UV-328 の3物質が新たに毒性化学物質に指定されました。これらの物質は難分解性かつ生物濃縮性を有し、長期にわたる環境汚染や健康被害をもたらす恐れがあるため、国連の「ストックホルム条約」の国際的な管理動向に合わせ、以下の通り管理されます。

※ 毒性分類:「1」は第一類毒性化学物質、「2」は第二類毒性化学物質、「3」は第三類毒性化学物質、「4」は第四類毒性化学物質を示す。
水銀及びテトラクロロエチレンの規制を強化
水銀(第一類):国際的な「水銀に関する水俣条約」に整合させる形で、不可欠な特定工業用途を除き、輸入・販売・製造の全面的な禁止が決定しました。
テトラクロロエチレン(第一類、第二類):発がん性と難分解性が確認されていることから、洗浄剤としての使用が新たに禁止されます。現に洗浄剤用途として登録・許可を得ている事業者は、ドライクリーニング機器内での循環使用が終了するまでに限り使用が認められます。

1年から1年半の施行猶予期間
環境主管機関は、事業者が新たな規制に対応するための準備期間として、既存の取扱事業者に対し原則1年から1年半の猶予期間を設定しています。この期間中に、許可申請、表示、輸送、検知警報設備の設置、専門技術管理者の配置などの対応を完了する必要があります。

日本企業への影響
今回の改正は、台湾地区に輸出・製造を行う日本企業にとって、以下のような実質的な影響と課題をもたらします。
対象製品の特定と供給停止の可能性:新たに列管された3物質、および水銀、テトラクロロエチレンを含む製品(例:一部の工業用洗浄剤、難燃剤、農薬中間体、特殊用途向け化学品)を台湾地区に輸出している場合、規制強化により市場からの撤退や製品の配合の変更を余儀なくされる可能性があります。
移行期間内の新たな許可申請:猶予期間中に、既存の取引を継続するためには、台湾地区の現地取扱事業者(輸入業者等)と連携し、新たな毒性化学物質の許(認)可ファイルの申請を完了させる必要があります。特に新規列管物質については、事実上「ゼロベース」での申請手続きが求められます。
詳細な書類管理と報告義務の厳格化:新たに毒性化学物質として指定された物質については、製造、輸入、販売、使用の全過程にわたる厳格な使用記録の保管と定期的な報告が義務付けられます。また、ラベル表示やSDS(安全データシート)の更新も必須です。これは、従来の一般化学品以上の管理負担を意味します。
禁止用途の徹底と代替化の検討:テトラクロロエチレンの洗浄剤用途禁止など、既存物質の使用制限が強化されています。日本企業は自社製品の最終用途を再確認し、台湾市場で禁止される用途に該当しないかを確認するとともに、長期的には代替物質・技術の開発・採用を検討する必要があります。
REACH24Hは、台湾地区の化学品規制の専門家として、日本企業の皆様がこれらの変更に迅速かつ効率的に対応できるよう、現地規制の詳細な分析、許可申請の代行、SDS/ラベルの更新等をサポートいたします。
