中国台湾地区における既存化学物質の登録新段階がスタート!企業は「有害性および暴露評価」をどのように対応
2025-06-20

中国台湾地区化学物質管理署は6月18日にオンライン説明会を開催しました。第1期において標準登録が求められる106種類の既存化学物質に対し、有害性および暴露評価情報の登録が正式に開始されました。

多くの事業者は2024年末までに登録方法の附表3(第1~第7項目)の情報を完了しています。今後、事業者が自主的に、または主管機関が指定する期限に従い、附表4の情報項目(すなわち第8項の有害性評価および第9項の暴露評価)を登録する必要があります。今回の説明会では、2026年末までに4種類の物質の有害性および暴露評価情報の登録を完了すると指摘します。関連企業は十分に注意する必要があります。

指定物質

物質の有害性特性、暴露シナリオおよび情報の完全性などを総合的に考慮し、化学物質管理署は現在、以下の4種類の物質を選定し、規定期限までに有害性および暴露評価資料の登録を完了するよう求めています。これら4種類の物質以外の102種類については、現段階では提出期限は指定されていませんが、事業者は自主的に登録することができます。

  • 三酸化アンチモン(CAS No. 1309-64-4)

  • 硫酸(CAS No. 7664-93-9)

  • トルエン(CAS No. 108-88-3)

  • 酸化亜鉛(CAS No. 1314-13-2)

指定期限登録の対応方法

有害性評価に関しては、政府が上記4種類の物質に関する報告書のサンプルを提供します。事業者が政府の報告を承認する場合は、公式の有害性評価報告書を使用し、自ら作成する必要はありません。もちろん、公式報告を使用しない場合は、事業者が独自に報告書を作成して提出する必要があります。

暴露評価については、事業者によって暴露シナリオが異なるため、事業者自身で暴露評価を準備する必要があります。現段階では、まず暴露シナリオ情報を提出することが求められます。政府が評価を行い、物質または個別事案に高リスクの懸念があると判断した場合、より詳細な暴露情報の提出、または実地調査を通じて実際の運用状況を確認するよう求められる可能性があります。もし事業者の工場内に暴露シナリオが存在しない(貿易業者による保管・販売だけで、開封や調合がない場合など)は、「暴露なし声明」を提出することで対応可能です。

登録種別ごとの対応事項および期限は以下の通りです:

登録種別

登録者工場における暴露シナリオの有無

2025/12/31までに完了

2026/12/31までに完了

個別登録 または 共同登録のLR

あり

登録プラットフォームから有害性評価報告書サンプルをダウンロードし、サンプル報告の承認可否を確認(不承認の場合、調査票を別途提出)

承認

1、2項目を確認・更新し、暴露シナリオ情報を提出する

不承認

1~7項目を確認・更新し、有害性評価報告および暴露シナリオ情報を提出する

なし

承認

1、2項目を確認・更新し、「暴露なし説明」を提出する

不承認

1~7項目を確認・更新し、有害性評価報告および「暴露なし説明」を提出する

共同登録のメンバー

あり

暴露シナリオ情報を提出する

なし

「暴露なし説明」を提出する

自主登録の対応方法

指定された4種類の物質以外、現在のところ有害性および暴露評価の提出期限は指定されていませんが、自主的に登録を完了することが可能です。注意すべきなのは、自主登録を行う場合は、有害性および暴露評価情報を完全に提出する必要があります。暴露評価については、暴露シナリオ情報のほか、暴露量の推定およびリスク特性の記述も含める必要があります。さらに、当該案件に共同登録メンバーがある場合、暴露評価の提出について共同登録者に通知しなければなりません。

登録方法


登録種別

提出者

提出方法

指定期限登録

元案件の提出者と資料補足者が同一

オンラインで資料を補足する

元案件が代理人によって提出され、登録者が補足する場合

公文書+E-mailにて資料提出

自主登録

公文書+E-mailにて資料提出


REACH24Hからのアドバイス:政府が提供する有害性評価報告のサンプルは7月に公開する予定です。関連企業は速やかに登録プラットフォームからダウンロードし、内容を確認する必要があります。その際、政府はシステムを通じてアンケートを送付します。サンプルに同意しない場合は、2025/12/31までにアンケートへ回答し、2026/12/31までに有害性評価資料を提出する必要があります。同意する場合は、追加対応は不要です。


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