インドネシアへの化粧品輸出に必要なBPOM認証とは？企業はどのように手続きを行うか？

Statistaが発表したデータによると、2024年におけるインドネシアの化粧品市場収益は約19.4億米ドルと予測されており、2024年から2029年まで年平均4.86％の成長が見込まれています。インドネシアの中間層の台頭と消費者によるハラール化粧品への需要の高まりにより、インドネシアの化粧品市場は繁栄期を迎えるとされています。

インドネシアには数多くの若い消費者を持ち、彼らはナチュラルメイクやすっぴんを好み、徐々にハラール化粧品を重要なスキンケアのニーズとして捉えるようになっています。

「ASEAN化粧品規則」（ACD）の署名国として、インドネシアでは現地で販売される化粧品について、製品通知を行うことが定められています。

｢ASEAN化粧品規則｣の概要

この前、東南アジア諸国連合（ASEAN）の化粧品規制において紹介したように、｢ASEAN化粧品規則（ACD）｣は、｢ASEAN化粧品統一規則に関する枠組み（AHCRS）｣の一部であり、ASEAN域内において統一された化粧品の安全性および品質基準の確立を目的としている。ASEAN加盟国には、マレーシア、タイ、ベトナム、ミャンマー、カンボジア、ラオス、シンガポール、インドネシア、フィリピン、ブルネイおよび東ティモール（加盟中）が含まれます。

2008年に｢ASEAN化粧品規則｣が全面的に施行され、現地の通報要件を満たすことを前提に、単一加盟国で製造または販売された化粧品を他の加盟国でも直接市場に進出できると規定されています。ただし、企業は依然として製品を上市する各国で個別に製品通報を行う必要があります。

インドネシア化粧品通知に関連する法規

文書名	施行日
Regulation Concerning Cosmetic Notification	2011年1月1日
Procedure for Submission of Cosmetic Notification	2022年10月5日

通知請求の他、インドネシアは、製造や輸入、製造管理および品質管理の基準（GMP）、成分請求、ラベル、宣伝、広告、PIF（製品情報ファイル）、化粧品の上市後管理を含む包括的な化粧品規制の枠組みを確立しております。さらに、インドネシアで販売される化粧品にはハラール（Halal）認証が必要です（2021年10月17日から施行、5年間の猶予期間あり）。

*2025年からBPOMは企業に対してPIF文書を事前に準備するよう求めるということです。

主管機関

インドネシアの化粧品主管機関はインドネシア医薬品食品監督庁（BPOM/BADAN POM）です。BPOMは、インドネシアで販売される化粧品が安全性・品質・有効性などの基準を満たしていることを確認し、化粧品の製造ライセンスの発行および製品通知の承認（いずれも上市前に取得する必要があります）を担当しています。

製品通知の保有者

インドネシアの化粧品規制によると、化粧品通知はインドネシア国内の企業が行う必要があります。そのため、輸出業者はインドネシアで子会社の設立、信頼できる経験豊富な現地販売代理店の検索、または第三者のコンサルティング会社を通知所持者として指定することができます。

化粧品通知プロセス

1. 書類準備および適合性審査

企業はまず、すべての必要書類を準備・確認します。これらの書類は、通知時にBPOMに提出され、審査を受けます。

書類には自由販売証明書（CFS、ASEAN以外からの輸入製品にのみ適用）と製造管理および品質管理の基準（GMP）証明書が含まれます。これらの書類は公証を受け、原産国で認証を取得した後でインドネシアで使用することができます。また、製品配合やパッケージがインドネシアの規制請求に適合することを確認する必要があります。

2.通知アカウント（Notifkos Account）登録

輸入業者の子会社あるいは現地販売代理店が通知アカウントを持っていない場合、通知前にBPOMのNotifkosシステムに登録する必要があります。登録プロセスには、企業情報の提出と、UPT BPOMからの化粧品通知推薦申込書の取得が含まれます。登録完了までの所要時間は約2～3か月です。

3. 化粧品通知の費用および期間

適合性審査とNotifkosアカウントの登録が完了すると、化粧品通知プロセスに進むことができます。通知資料はオンラインで提出し、支払いが完了した後で申請者は通知ID番号を取得します。

公式申請費用：

1）ASEAN非加盟国で製造された製品：1,500,000インドネシアルピア（約685人民元）

2）ASEAN加盟国で製造された製品：500,000インドネシアルピア（約228人民元）

インドネシア国家医薬品食料品監督庁（NADFC）は配合の審査を行い、審査を通過すると通知番号が発行されます。通知番号の発行時間は、支払い後14営業日がかかります（実際にはそれ以上の時間がかかる場合があります）。

通知プロセス全体には3〜4ヶ月（Notifkosアカウント登録を含む）がかかります。通知番号の有効期間は3年間で、通知の更新が可能です。

*ポイント：製品のラベルには機能、使用方法、警告情報をインドネシア語で表記する必要があります。

化粧品通知に必要な書類

自由販売証明書（CFS）：公証および認証が必要
製造管理および品質管理の基準（GMP）証明書：公証および認証が必要
委任状（LoA）：製品所有者から通知者（市場投入を担当する企業）への委任書
委託加工契約書：委託加工が行われる場合に適用されます。
成分リスト
使用目的／宣伝
製品情報
BPOMが要求するその他の書類

｢製品情報ファイル（PIF/DIP）｣の要件

届出申請を完了した後、化粧品の届出保有者は、化粧品の製品情報ファイル（PIF/DIP）を作成し、当局が検査する時に提供する責任を負います。

しかし、REACH24Hが得た最新情報によると、BPOMは2025年1月から企業に対してPIF/DIPの事前準備を求める可能性があります。毎年12月にはBPOMシステムが一時的に停止するため、REACH24Hは2025年1月2日のBPOMシステム再開後の動向に引き続き注目します。

当社のサービス

REACH24H JAPAN株式会社は、インドネシア国内の製品通知所持者サービス（RPサービス）を提供し、中国企業がスムーズな輸出を行い、より柔軟なサプライチェーンの構築を実現するようサポートします。さらに、当社のその他のサービスには以下が含まれます：

成分適合性審査：処方の審査を行い、制限・禁止されている成分、またはインドネシアのシステムに登録されていない成分の有無を確認します。
ラベル・パッケージ審査：インドネシア語表記を含む製品ラベルがBPOMの規定に適合していることを確認します。
通知書類の準備：製品通知に必要な書類の提出をサポートします。
PIF適合：公式の検査に対応するためにPIF書類を準備・管理を行います。