有害物質規制法(TSCA)に基づき、化学物質の製造者に対する健康および安全データの提出要請を延長
2025年06月09日、環境保護庁(EPA)は、有害物質規制法(TSCA)の安全衛生データ報告規則に基づく報告期限を修正し、連邦官報に発表しました。現在、16種類の特定化学物質の製造業者(輸入業者を含む)に対し、未公表の安全衛生試験のリストと写しをEPAに提出することが義務付けられています。
今回、その期限が全16化学物質の報告期限が2026年05月22日に延長されました。この規則は2025年06月09日即日に発効されました。
有害物質規制法(TSCA)とは
有害物質規制法(Toxic Substances Control Act、TSCA)は、有害な化学物質による人の健康又は環境への不当な悪影響を防止することを目的で、1977年01月01日に発効した法律です。TSCAの対象は、農薬、食品、医薬品、化粧品及び医療機器を以外の、「特定の分子的特性を有する有機又は無機の物質」で、これら物質は米国環境保護庁(Environmental Protection Agency、EPA)が作成・保管する製造、輸入又は加工される化学物質の最新リストである「TSCAインベントリー」によって管理されています。そして、リストに含まれる物質を製造、加工、流通、利用又は処分する個人及び企業に対して適用されます。
EPAは、このリストに登録される予定の新規物質の届出に対応してリスク評価を審査する一方で、リストに登録されている既存物質の内容・数量報告のリスク評価を審査しています。
今回対象となる16種類の化学物質
カッコ内はCAS番号です。
アセトアルデヒド (Acetaldehyde;75-07-0)
アクリロニトリル (Acrylonitrile; 107-13-1)
2-アニリノ-5-[(4-メチルペンタン-2-イル)アミノ]シクロヘキサ-2,5-ジエン-1,4-ジオン(6PPD-キノン) 2-anilino-5-[(4-methylpentan-2-yl)amino]cyclohexa-2,5-diene-1,4-dione (6PPD-quinone; 2754428-18-5)
ベンゼンアミン (Benzenamine; 62-53-3)
ベンゼン (Benzene; 71-43-2)
ビスフェノールA (Bisphenol A; 80-05-7)
エチルベンゼン (Ethylbenzene; 100-41-4)
フッ化水素 (Hydrogen fluoride; 7664-39-3)
4,4-メチレンビス(2-クロロアニリン) (4,4-Methylene bis(2-chloraniline); 101-14-4)
N-(1,3-ジメチルブチル)-N′-フェニル-p-フェニレンジアミン (N-(1,3-Dimethylbutyl)-N′-phenyl-p-phenylenediamine, 6PPD; 793-24-8)
ナフタレン (Naphthalene; 91-20-3)
スチレン (Styrene; 100-42-5)
4-tert-オクチルフェノール (4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-フェノール) (4-tert-octylphenol(4-(1,1,3,3-Tetramethylbutyl)-phenol; 140-66-9)
トリブロモメタン (Tribomomethane Bromoform; 75-25-2)
トリグリシジルイソシアヌレート (Triglycidyl isocyanurate; 2451-62-9)
塩化ビニル (Vinyl chloride; 75-01-4)
発表の内容
対象となる製造業は主に化学製造業者(輸入業者を含む、NAICSコード325)、および石油精製所(NAICSコード、324110)です。
EPAは、全16化学物質の報告期限を2026年05月22日に変更しました。具体的には、連邦規則集(CFR)40巻パート716「健康および安全データ報告の対象リスト」の§716.120(d)に記載された表3に記載された上記16種の日没日(Sunset date)が変更となりました。上記対象化学物質に関わる製造業者は、製品の上市のために、2026年05月22日までに許可が必要となります。
参考情報
EPA、有害物質規制法(TSCA)に基づく未公表の健康および安全データの提出要請の延長を発表
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