米国|塩化ビニルなどの化学物質に関する健康および安全データの提出期限が延長され最終規則として発表される
2025-05-12

EPA、有害物質規制法(TSCA)に基づいた、健康および安全データ報告規程におけるデータの提出期限を延長

2025年03月13日、EPAは、有害物質規制法(TSCA)に基づく未発表の健康および安全データの提出期限を、2025年03月13日から塩化ビニルについては2025年06月11日に、15種の化学物質については2025年09月09日に変更しました。健康および安全データ報告規程(Health and Safety Data Reporting Rule)では、特定の化学物質の製造者(輸入者を含む)に対し、未発表の健康および安全に関わるデータのリストをEPAに提出することが義務付けられています。今回はその提出期限の延長が発表され、最終規則となりました。

この規程は2025年03月13日に発効します。

今回の規則で特定された化学物質

EPAでは、以下の化学物質は、高優先指定の候補としてリストに記載されているか、今後数年間で候補となる見込みとしています。

塩化ビニル (CASRN 75-01-4);

4,4-メチレンビス(2-クロラニリン) (CASRN 101-14-4);

4-tert-オクチルフェノール(4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-フェノール) (CASRN 140-66-9);

アセトアルデヒド (CASRN 75-07-0);

アクリロニトリル (CASRN 107-13-1);

ベンゼンアミン (CASRN 62-53-3);

ベンゼン (CASRN 71-43-2);

ビスフェノールA (CASRN 80-05-7);

エチルベンゼン (CASRN 100-41-4);

フッ化水素 (CASRN 7664-39-3);

N-(1,3-ジメチルブチル)-N′-フェニル-p-フェニレンジアミン(6PPD) (CASRN 793-24-8);

2-アニリノ-5-[(4-メチルペンタン-2-イル)アミノ]シクロヘキサ-2,5-ジエン-1,4-ジオン(6PPD-キノン) (CASRN 2754428-18-5);

ナフタレン (CASRN 91-20-3);

スチレン (CASRN 100-42-5);

トリボモメタン(ブロモホルム) (CASRN 75-25-2);および

トリグリシジルイソシアヌレート (CASRN 2451-62-9)。

対象となりうる製造者もしくは製造施設

今回、特定の化学物質を製造する以下の製造者が対象となります。

化学製造者(輸入者を含む)(NAICSコード325);および石油精製所(NAICSコード324110)

今回の最終規則の背景

TSCA§6(b)では、EPAは、化学物質を高優先物質と低優性物質に分け、高優先物質のリスク評価を実施することが義務付けられています。そのため、EPAは高優先物質となる、もしくはなるかもしれない化学物質に関する健康および安全に関わるデータを「健康および安全データ報告規程(Health and Safety Data Reporting Rule)」に基づいて収集しています。

今回の最終規則の内容

高優先物質となる、もしくはなるかもしれない化学物質について、より詳しい情報を期限内に収集するため、データ報告の提出期限を、塩化ビニルについては2025年06月11日に、残りの15種の化学物質については2025年09月09日に延期しました。この規程は2025年03月13日に発効します。

参考情報

塩化ビニルなどの化学物質に関する健康および安全データの提出期限が延長され最終規則として発表される


本記事の著作権は、株式会社先読に帰属します。なお、記事の相互掲載について、当社と株式会社先読との間で合意がなされています。

転載元:株式会社先読 (URL: https://www.sakiyomi.co.jp/)

規制に関する詳細については、お問い合わせください。
お問い合わせフォーム