2021年4月1日、中国交通運輸部(MOT)は「危険貨物道路運輸管理規定(修訂意見募集案)」を公開し、意見募集の締切期限は2021年5月1日までです。
「危険貨物道路運輸管理規定」(以下、危規と略称)は、現行の「道路危険貨物運輸管理規定」から改名されたものです。現行の規制と比べると、危規には関連業者が関心に値する内容が多数追加されました。以下は、今回草案の主な変更点です。
危険貨物運輸企業許可制度を修正
今回の危規は危険貨物運輸企業の許可制度を修正しました。駐車場の安全管理を強化するために、企業は駐車場においてビデオ監視、防火、その他の設備を装備する必要があります。また、運輸部門は、企業の資産規模、リスク管理・管理能力、事故補償能力に基づいて企業の事業範囲を決定することが明確にされました。これらによって、危険貨物運輸企業の参入壁が更に高くなります。
運輸企業分類分級監督制度を実行
危規により、交通運輸主管部門は危険貨物運輸企業又は機構に対して評価を実施する必要があり、評価結果に基づいて優秀、適格、及び非適格と分類されます。適格と評価された運輸企業の場合、運輸部門は制限時間内に修正を命じ、修正期間内に危険貨物運輸事業範囲を変更又は拡大したり、危険貨物車両を追加又は更新したりすることは承認されません。不適格と評価された企業は、事業停止を命じ、改正しても安全生産条件を満たさない場合、許可証が取消される可能性があります。
車両と貨物の適合管理制度を改善
車両「道路運輸証」の事業範囲内に、運輸が許可されている危険貨物の種類と項目、及び車両構造類型を記載することとなります。また、危険貨物運輸企業は、タンク検査報告書に記載される媒体リストに従って、危険貨物に基づいて適切のタンクを選択する必要があります。
混合貨物の管理要件を変更
クラス1の爆発物はその他危険貨物パッケージと、同じ運輸単位で運輸してはなりません。また、可燃性危険物のパッケージは、酸化性物質又は有機過酸化物のパッケージと同じ運輸単位で輸送してはならないことが規定されています。但し、高リスク危険物以外の危険貨物のパッケージは、「危険物道路輸送規則」(JT / T)の要件を満たしていれば、一般貨物(食品、医薬品、動物飼料を除く)と同じ輸送単位で輸送できます。
危険貨物道路運輸安全コンサルタントを導入
危規により、危険貨物の国際道路運輸を行う企業の場合、企業の日常安全管理に関する専門的なコンサルティングアドバイスとガイダンスを提供する企業安全コンサルティングシステムを確立する必要があります。