Scheme-Xとは
インド標準規格局(Bureau of Indian Standards、BIS)が導入したScheme-Xは、ライセンス(License)または適合証明書(Certificate of Conformity、CoC)を発行することにより、インド市場に販売する製品が品質および安全基準に適合していることを保証することを目的とした強制製品認証制度です。
主に以下の2種類の製品を対象としています:
低圧開閉装置および制御装置
「機械および電気機器の安全(統合技術規則)命令」(Omnibus Technical Regulation Order、OTR)に該当する機械および電気機器
これらの製品分類はインド重工業省(Ministry of Heavy Industries、MIH)により定められており、発行する品質管理命令(Quality Control Orders、QCOs)に基づいて、BISが認証および執行機関として指定されています。
なぜOTRの実施が延期されたのか?
最近、Scheme-Xの第2分類製品に対する認証要件が業界内で広く注目を集めています。製造業者、業界団体、研究機関などの関係者からは、主に以下の懸念が寄せられています:
申請手続きの透明性が不十分:登録段階の操作マニュアルがまだ明確ではありません
試験方法が複雑:一部の重機に対する試験基準の実施が困難です
試験設備の不足:特殊機械向けの現地試験能力が不十分です
これらの課題を解決するため、MIHは2025年4月29日に技術委員会会議を開催し、関係各所とコンプライアンス実施の道筋について深く協議しました。
新たな実施日が正式に発表されました
業界からのフィードバックを総合的に評価した結果、MIHは「機械および電気機器の安全に関する包括的技術規則令2025」を通じて、インド官報で以下の最新決定を発表しました:
OTRの強制認証実施日は、当初予定されていた2025年8月28日から2026年9月1日へと延期され、1年以上の猶予時間が設けられました。
この延期は、特にBIS Scheme-Xの対象となる重機および装置を製造する国内外の製造業者にとって、よい知らせとなります。延期期間中、製造業者は規制要件に基づいた準備を進めるための時間をより多く確保することができます。
同時に、政府は以下の施策を講じ、規制の円滑な実施を支援していく方針です:
詳細なガイドマニュアルの作成
試験施設の数およびカバー範囲の拡大
標準作業手順書(SOPs)の整備
より効率的な申請チャネルの構築
これらの取り組みにより、包括的技術規則(OTR)の全面的な実施に向けた確固たる基盤が築かれることになります。