2024年7月8日、中国税関総署(GACC)は、「危険化学品及び危険物包装に対する“ロットごと検査”改革を全国の税関に展開することに関する通知」を公布しました。具体的には、従来の“輸出する度に検査”から、一部の優良企業に対して、“ロットごとに1回だけ検査”という方法に切り替われることになります。去年10月から、この改革は寧波や上海などの一部地域での試行期間を経て、その効果が認められたため、国全体に適用されることとなりました。
この新制度の導入により、全国の海関は高度認証企業や信頼できる非失信企業に対して、更に迅速な輸出手続きを提供することが可能になります。中国の「危険化学品目録」(最新版)に収録されている危険化学品、および国際連合が定める「危険貨物輸送に関する勧告書および規則の手引き」に記載されている危険物のリスト(6.2類の感染性物質および7類の放射性物質を除く)に含まれる危険物及びその包装に適用されます。
「ロットごとの検査」方式は、同じ生産者によって製造された、同一製造プロセスで、成分や危険特性が一致する製品群を一つのロットとして扱い、このロット全体に対して一度の検査だけを行うことで、検査の重複を避け、全体的な効率を大幅に改善します。
海関は企業が最初に輸出を申請する際に現場でサンプリング検査を行い、その結果に基づいてロット全体の品質を保証することになります。合格した製品は、一定の期間、追加の現場検査なしに輸出することが可能となります。