中国国務院が今年5月に公布した「新汚染物管理行動方案」や、中国生態環境部(MEE)が9月に公開した「重点管理対象新汚染物質リスト(2022年案)」(以下「2022年案」)を受け、中国の各地域の管理当局も今年後半から次々と地域版の「新汚染物管理工作方案(意見募集案)」を公開してきました。
本サイト10月の記事で紹介した四川省、天津市、浙江省に続き、上海市生態環境局は11月1日に「上海市新汚染物管理工作方案(意見募集案)」を公開し、11月7日までのパブリックコメント募集を開始しました。
以下は一部注目されている内容です。
化学物質環境リスク評価を実施する;上海市の高懸念・高取扱量・高環境検出率・分散式用途の化学物質を重点に、環境と健康有害性試験およびリスクのスクリーニングを実施し、評価用情報データベースを健全化する;2025年年末まで、「抗生物質」・「ペルフルオロオクタンスルホン酸とその塩類、およびパーフルオロオクタンスルホニルフルオリド(PFOS類)」・「ペルフルオロオクタン酸とその塩類、および関連化合物(PFOA類)」・「ペルフルオロヘキサンスルホン酸やその塩類、および関連化合物(PFHxS類)」・「ノニルフェノール」・「ジクロロメタン」・「クロロホルム」・「ビスフェノールA」などの環境リスクのスクリーニングを完成させる;
国が公布する「重点管理対象新汚染物質リスト(2022年版)」を基に、さらに詳細化した「上海市重点管理対象新汚染物質リスト(2022年版)」を制定する。今後、国のリストの更新と伴い、上海市のリストも速やかに更新する;
製品中重点管理対象新汚染物質の含有量への管理を強化する;玩具・学生用品などの製品に関する強制性標準の中に新汚染物質の含有量の要件を徹底し、製品の使用過程での新汚染物質の排出を減少させる;