中国では、「CCC制度」と呼ばれる製品安全強制認証制度が存在し、対象となる製品が中国国内で輸入・出荷・販売及び使用には、あらかじめ認証を取得し、CCCマークを表示する必要があります。
対象となる製品の範囲は不定期的に見直されています。現在のところ、電気電子用品・自動車製品・医療機器・玩具類など20前後の類別で100を超える品目を対象にしています。
2023年3月、「CCC制度」の主管機関である中国国家市場監督管理総局(SAMR)は2023年第10号公告を公布し、今年8月1日からリチウム電池を始めとする3品目の製品に対して、強制認証制度を適用させることを明らかにしました。
3品目は以下となります。
充電器(通信端末類製品用)
パワーバンク(質量18kg以内、リチウム電池あるいは電池セルが内蔵したものに限定)
リチウム電池と電池セル(電子タバコ用電池あるいは電池セルが対象外)
具体的には、2023年8月1日から認証機関が上述した3品目の製品の認証依頼の受付を開始します。認証作業は「国家認証認可監督管理委員会」が今年6月に改正した「強制性製品認証実施規則 電子製品及び安全付録(CNCA-C09-01:2023)」に基づいて行われる必要があります。また、2024年8月1日から、CCC認証を取得しなかった対象製品は出荷・販売・輸入及び経営活動中での使用が禁止されることになります。
さらに、現段階では、リチウム電池と電池セルに関して、CCC認証の対象を携帯型電子製品に使用される電池と電池セルに限定されています。その他の電子電気製品に使用されるリチウム電池と電池セルは条件が整えてから順次適用するということです。
最後に、2022年12月に公布された中国強制国家標準「GB31241-2022 携帯型電子製品用リチウム電池と電池セルの安全技術規範」が来年の1月1日から施行することを鑑み、第10号公告はGB31241-2022を認証の技術基準にすることにしました。これは企業の認証コストの削減に寄与すると期待されています。