ベトナム『化学物質法』が初の大幅更新! 適用範囲、全ライフサイクル管理など改正点取り纏め
2024-05-07

最近、ベトナムは世界貿易機関(WTO)に対し、化学品法改正案(法律第xx/2025/QH15号)を正式に通知した。 同法案は2025年5月1日に正式に採択され、2026年5月1日以降に正式に施行される予定である。。2008年7月1日に施行されたベトナムの化学品法(法律第06/2007/QH12号)は、化学品の生産、取引、輸出入、輸送、保管、使用、廃棄などを規制する、化学品全般の管理に関する包括的な規制である。今回の改正は、16年前の施行以来、初めての化学物質法の大幅な更新となる。

現行法と比較して、草案では以下の6つの改正に重点が置かれている:

ベトナム化学品法の定義と適用範囲

改正内容:

  • 製品に含まれる化学物質と化学産業を法規制の対象として明示。

  • 有害化学物質」と区別するため、「有害化学物質含有製品」の定義を追加。

持続可能な基礎化学産業と現代産業

改定内容:

  • 基礎化学品、石油化学品、医薬品、ゴム、再生可能エネルギーによる二酸化炭素排出ゼロを達成するためのエネルギー化学品の生産、特殊化学品の工業団地やクラスター、化学品や化学品を含む製品の生産のための化学工場など、新たな重点化学分野の追加。

  • 重点化学分野の投資プロジェクトに対する優遇政策など、化学産業発展政策の導入。

  • 新化学工業発展計画と投資プロジェクトのに関する要求の追加。

  • 化学建設プロジェクト、技術・設備導入などの分野において、個人と組織が協議を行うための要件を区別すること。

化学物質のトータル・ライフサイクル管理

改定内容:

  • リストの名称変更:当初の「制限化学物質リスト」(List of Restricted Chemicals)を「特別管理化学物質リスト」(List of Chemicals Requiring Special Control)に変更。

  • 公表された化学物質リストに基づき、条件付化学物質、要特別管理化学物質、禁止化学物質の生産、輸出入、取引、輸送、保管、処理、廃棄の全ライフサイクル管理に関する要求事項を明確化。

  • 製品に含まれる有害化学物質を含む、有害化学物質の輸出入および製造に関する申告義務を明確化する。

  • 条件付化学物質および特別管理を要する化学物質の抽出、希釈、混合に関する施設要件の追加。

  • 化学物質管理に関する国際条約の履行要件の追加。


製品に含まれる化学物質の管理

改定内容:

製品に含まれる化学物質に関する新たな規定が追加された。

  • 製品に含まれる有害化学物質は、対応する技術基準を満たす必要があることを明確化。

  • 政府は、対応する技術基準のない製品に含まれる危険化学物質のリストを公表する。

  • 国家化学物質データベースへの有害物質成分の申告や管理記録の保持など、有害化学物質を含む製品の製造業者および輸入業者の責任と義務を定める。

化学品の安全保障

改定内容:

  • 化学物質の安全な製造と運転のための設備と技術に関する具体的な要求事項を明確化する。

  • 化学事故の予防と対応に関する具体的な要求事項の追加

迅速で効率的な化学情報システム

改定内容:

  • 企業や地方政府機関から提出された情報を国家化学物質データベースで一元管理。

  • 単一窓口システムと国家化学物質データベース間の化学物質輸出入データの同期化と共有。

  • 国家化学物質データベースは一般に公開され、定期的に更新され、情報セキュリティが確保されるべきである。

REACH24Hからのアドバイス

この改正は、ベトナムにおける化学物質規制、特に製品に含まれる有害化学物質の管理がますます厳しくなる傾向を示している。

REACH24Hは関連企業に対し、関連する危険化学物質の申告、GHS分類、表示に関する義務をより適切に果たすため、事前の準備を適時・適切に行うよう勧告させていただきます。

規制に関する詳細については、お問い合わせください。
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