2024年3月26日、台湾地区の労働部は公告で「優先管理化学品の指定及び取扱管理弁法(以下、“弁法”と称します)」の改正案を公開し、2024年4月25日までのパブリックコメント募集を開始しました。
弁法は「職業安全衛生法」の下位法規制として2014年12月30日に初めて公布され、その後に、2021年11月5日に一度改正されたことがあります。
今回の改正案は、一定の取扱量を超えた物理危険性及び急性毒性など即時性が有する危険有害性化学品に対して、作業場への監督管理を強化することが目的となります。具体的には、事業者による報告の頻度とタイムリー性を高めることにより、データの有効性の改善と、事故防止と対応における関連機関の行政支援の促進を図ります。
主なポイントは以下となります:
「最大合計取扱数量」の定義(第3条)
「最大合計取扱数量」の定義は、ある任意の時点で取扱場所に存在する対象化学品の最大数量を指します。
初回報告期限(第7条、付録4)
100人未満の従業員を持つ事業者の初回報告期限は、18ヶ月から12ヶ月に短縮され、事業者は会社の統一識別番号と工場登録番号を提供する必要があり、データのクロスチェックが強化されます。
定期報告の頻度(第8条)
可燃性、爆発性、または急性毒性を持つような高危険性の優先管理化学物質に対する報告頻度は、一年から6ヶ月に短縮されます。
ダイナミック報告要件(第8条)
物理危険性及び急性毒性など即時性が有する危険有害性化学品の場合、報告された「最大合計取扱数量」を超え、且つ付録3で指定された特定の閾値に達した事業者は、発生から30日以内にもう一度当局に報告する必要があります。