2025年2月13日、韓国環境省はプラスチック消費量全体の削減を目指し「資源の保存及び再資源化の促進に関する法律」を改正し。ペットボトル製造企業に対する再生プラスチック原料の使用義務をさらに強化すると発表した。 この改正により、再生プラスチックの使用が義務付けられる指定業種と対象グループが拡大され、プラスチック汚染防止と気候変動への対応が推進されることになった。
主な背景
プラスチック廃棄物汚染と気候変動が深刻化するなか、世界の多くの国々が、再生プラスチックの使用を義務付けることで、バージンプラスチックへの依存を減らす措置を取り始めている。
例えば、欧州連合(EU)は、2025年までにポリエチレンテレフタレート(PET)製ペットボトルの製造に再生材料を25%使用することを計画しており、2030年までにこれを30%に引き上げる計画だ。 同様に、米国カリフォルニア州は、2025年までにプラスチック包装材に25%の再生材料を使用することを義務付け、2030年までにその割合を50%に引き上げることを計画している。
このような背景から、韓国の環境省は、年間10,000トン以上のPET原料を生産する原料メーカーに対し、2023年の早い段階から、生産工程で最大3%の再生原料を使用するよう求めている。 しかし、この措置は最終製品製造業者(PETボトル製造業者など)に対する規制を怠っているという批判もある。
改訂内容について
今回の改正の主な変更点の一つは、リサイクル材使用義務要件をPET原料製造業者から、特にボトル入り飲料水とノンアルコール飲料の分野で、年間5,000トン以上のPETを使用するプラスチックボトル製造業者に移行したことである。 さらに、原料メーカーの再生材料使用目標は3%から10%に引き上げられた。
韓国環境省の当局者によると「2030年までにPET製造に使用される再生材料の割合を徐々に30%まで増加させることを目標としており、合わせて義務付けを求めた製造企業のリストは少なくとも年間1,000トンのPETを生産する製造企業に拡大することになる」と述べられている。
韓国環境省はまた、再生プラスチックの用途を家電製品、自動車内装部品、化粧品容器などの製品に拡大し、再生材料の利用をさらに促進する計画だ。
この修正案に関する立法通知は2025年2月14日に公布され、一般市民と関連する利害関係者は40日以内に意見を提出しなければならない。 国民からの意見に基づき、改正案は政府の立法府で検討された後に内閣に提出される。最終的には今年中に最終決定し、施行される予定だ。
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